Tさんは、地元の高校に通う普通の高校二年生である。
彼には、幼い時からとても仲のよい友達としてY君という同級生がいた。
だがこの親友であるY君は、とても気が弱く、学校でもいつもいじめの対象になっていた。
彼には、幼い時からとても仲のよい友達としてY君という同級生がいた。
だがこの親友であるY君は、とても気が弱く、学校でもいつもいじめの対象になっていた。
Tさんも、よくY君をかばったり相談に乗ってやったりしていたのだが、なかなかいじめからは抜けきれない。
その日も二人は一緒に帰ったのだが、今日はY君は一段と深刻な顔をしていた。
聞けば、「明日までに五万円持ってこなければ、裸にして校庭の木に縛りつけてやる」と脅されているらしい。
「そんなお金、渡すことないよ。
俺、明日、そいつらと話してみるからさ。先生にも明日、一緒に相談に行ってみようよ」と、Tさんが言うと、「うん・・、でも・・持って行かなかったら、これからもどういう目に合わされるか・・・」
「一回渡したら、また次も持って来いって絶対言ってくるよ。
とにかく明日、先生に相談してみようよ」
そう言ってとりあえず、二人は分かれ、それぞれの家に帰った。
そしてその日の夜。
深夜二時をまわったころ、布団に入っていたTさんは、何かの物音でふと目を覚ました。
何か音楽のようなものが聞こえる。
ドンドコドンドンドンという太鼓の音と、ピーヒャララという笛の音。
「何だ?こんな時間に・・。祭りでもやってるのか?」
天井を見ながらそう思った瞬間、布団の横で何かが動いている気配を感じた。
その方向に目をやると、そこにはなぜかY君がいた。
ここはTさんの部屋であるにも関わらず、Y君が勝手に入ってきているのだ。
しかも部屋の中のY君は普通とは思えないような格好をしていた。
服を脱いでパンツ一枚になり、顔にはプロレスラーのようなペイントをし、身体中にトーテムポールのように異様な模様が描かれている。
・・・その姿で布団の横で激しく踊っている。
それも盆踊りのようなゆったりとした踊りではなく、全身を激しく動かし、手足を大きく振りながら、狂ったように踊っている。
「わ・・Y!お前、何やってんだよ・・!」
Tさんが問いかけても全く聞こえないのか、Y君は必死の形相をしてそのまま踊り狂っている・・・。
それは時間にしてほんの2~3分くらいだろうか。
突然Y君は足元から急に透明になり、そのまま頭まで透明になってすーっと消えてしまった。
Y君が消えると同時に太鼓と笛の音も聞こえなくなった。
・・・何だったんだ・・今のは・・あれは確かにYだったよな・・・。
そう思っていたところ、今度は廊下を走る音が聞こえてきた。
「N!N!起きてる!?」※N←Tの名前。
母親の声だ。
ふすまを開けると、母親が真剣な表情をして入ってきた。
「あんたとすごく仲のよかったY君っているでしょ?今連絡が来たんだけど、あの子、家で首吊って・・・!」
「えっ!?」
・・・では、さっきのはY君が最後の別れに現れたのだろうか?
それにしてもあの身体中の模様と踊りはどういった意味があるのか、Tさんには理解出来なかった。
その日も二人は一緒に帰ったのだが、今日はY君は一段と深刻な顔をしていた。
聞けば、「明日までに五万円持ってこなければ、裸にして校庭の木に縛りつけてやる」と脅されているらしい。
「そんなお金、渡すことないよ。
俺、明日、そいつらと話してみるからさ。先生にも明日、一緒に相談に行ってみようよ」と、Tさんが言うと、「うん・・、でも・・持って行かなかったら、これからもどういう目に合わされるか・・・」
「一回渡したら、また次も持って来いって絶対言ってくるよ。
とにかく明日、先生に相談してみようよ」
そう言ってとりあえず、二人は分かれ、それぞれの家に帰った。
そしてその日の夜。
深夜二時をまわったころ、布団に入っていたTさんは、何かの物音でふと目を覚ました。
何か音楽のようなものが聞こえる。
ドンドコドンドンドンという太鼓の音と、ピーヒャララという笛の音。
「何だ?こんな時間に・・。祭りでもやってるのか?」
天井を見ながらそう思った瞬間、布団の横で何かが動いている気配を感じた。
その方向に目をやると、そこにはなぜかY君がいた。
ここはTさんの部屋であるにも関わらず、Y君が勝手に入ってきているのだ。
しかも部屋の中のY君は普通とは思えないような格好をしていた。
服を脱いでパンツ一枚になり、顔にはプロレスラーのようなペイントをし、身体中にトーテムポールのように異様な模様が描かれている。
・・・その姿で布団の横で激しく踊っている。
それも盆踊りのようなゆったりとした踊りではなく、全身を激しく動かし、手足を大きく振りながら、狂ったように踊っている。
「わ・・Y!お前、何やってんだよ・・!」
Tさんが問いかけても全く聞こえないのか、Y君は必死の形相をしてそのまま踊り狂っている・・・。
それは時間にしてほんの2~3分くらいだろうか。
突然Y君は足元から急に透明になり、そのまま頭まで透明になってすーっと消えてしまった。
Y君が消えると同時に太鼓と笛の音も聞こえなくなった。
・・・何だったんだ・・今のは・・あれは確かにYだったよな・・・。
そう思っていたところ、今度は廊下を走る音が聞こえてきた。
「N!N!起きてる!?」※N←Tの名前。
母親の声だ。
ふすまを開けると、母親が真剣な表情をして入ってきた。
「あんたとすごく仲のよかったY君っているでしょ?今連絡が来たんだけど、あの子、家で首吊って・・・!」
「えっ!?」
・・・では、さっきのはY君が最後の別れに現れたのだろうか?
それにしてもあの身体中の模様と踊りはどういった意味があるのか、Tさんには理解出来なかった。
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