私がまだ5歳頃の話です。
私の通う幼稚園に「直美」という全ページ写真の絵本(写本?)がありました。
内容は覚えてないのですが先生がその本を読んで聞かせてくれるときは、怖くて泣き出す子がいたことは覚えてます。
ある夜、私は直美の夢を見ました。
その内容は近所で私は遊んでいるのですが時間は明け方の4時くらいなのです。

それで私はもう帰らないとお母さんに叱られる。
と思い帰ることにしました。
すると帰り道の空き地に何かがあるのです。
なんだろう?と思いよく見てみると、それは、体がばらばらになった直美でした。

私は「あ、直美だ。でもなんでこんな所に?」と思いながら通り過ぎようとすると直美の目が赤く光り「Yちゃん、遊ぼうよ」

「私の体を元に戻してよ」と言うのです。
私は、怖くてものすごい勢いで家に帰った所で目が覚めました。

「夢かぁ。よかった」と思い、再び眠りにつこうと思ったその時、ドアの方から視線を感じました。

恐る恐るドアのほうに視線を向けると、なんとそこには直美がいたのです。
うちには日本人形なんてありませんし、閉めたはずのドアを開けて直美は立っていたのです。
私はすぐさま、布団を頭から被り母に抱きつきながら震えていました。(その当時は母と一緒の布団で寝ていたので)

その後知らない間に眠りについていたらしく、気づいたら朝でした。
幼い頃のことなので全てが夢だったのかもしれませんが、20年近くたった今でも内容、映像が思い出せるのです。
あの体験は5歳の私には洒落にならないほど、怖かったです・・・。

「直美」ではなく、「なおみ」でした。
どうしても気になったので調べてみました。
著者はあの有名な谷川◯太郎氏でした。
驚き!しかもきちんとした児童書とのこと。
古い洋館に住む、女の子と等身大の市松人形の物語。

内容的には怖い話ではないと思われ。
だが写真がかなりインパクトがあったような記憶が・・・。
私はこの等身大というのを見て再びゾッとしました。

話にはネタくさくなると思い書かなかったのですが、夢から覚めたときドアの所にいたなおみは等身大だったんです。
ネタじゃないですよ!マジです!マジ!とっても大きいのです。
この話友人に話すと、なぜか笑われてしまうのですが本人にとってはかなりの、恐ろしさでした!・・。