僕は昔、霊感が強いっていうか他の人には見えないものが見える子どもでした。
でも大人になるにつれそういうものが見えなくなって、霊の記憶なんて薄れ始めたころです。
去年の夏休み。
でも大人になるにつれそういうものが見えなくなって、霊の記憶なんて薄れ始めたころです。
去年の夏休み。
僕は部活で学校に通ってました。
いつもの駅の、ホームに下りる階段で、僕は何かイヤな予感を感じました。
ホームの少し向こう、線路際に、スーツ姿の、中年の男がたっていたんです。
暑さのためか、ぼーっとしてるみたいでした。
足元に目を向けると、アナウンスで流れる「黄色の線」の上に立っています。
そのまま視線をずらすと、ホーム下でしゃがんでいるのか、胸から上だけホーム上に出してる男が見えました。
その両腕は男のズボンの裾を掴んでいました。
昔の感覚がよみがえったのか、ホーム下にいる男はこの世のものじゃないとわかりました。
ホーム下の男の手は、中年の男の足を引っ張っているみたいでした。
中年の男はフラフラと、少しずつホームの端に引きずり寄せられているようでした。
この駅は普通しか停まりません。
電光掲示板をみると、次の列車は「通過」となっています。
僕はあせりました。
駆け寄っておじさんに声をかけるべきか、どうしようか、迷っていました。
すると、「パアァーン」と、逆側のホームを、急行が通り過ぎました。
その音でおじさんは我に戻ったらしく、ホーム下の男の手を振り払うように、ホームの中央に歩いていきました。
僕は、ほっとするのも束の間、ホーム下の男は、まだそこに残っていました。
見える僕に気がついたのか、その男は、同じ体勢のまま横移動して僕にすごい速さで近づいて来たんです。
僕はなりふり構わず階段を駆け上がり駅を出ました。
駅の外から線路の方を見ても、そんな男は見当たりませんでした。
・・・それから、何度も同じ駅をつかってますが、こういった経験はこれだけです。
いつもの駅の、ホームに下りる階段で、僕は何かイヤな予感を感じました。
ホームの少し向こう、線路際に、スーツ姿の、中年の男がたっていたんです。
暑さのためか、ぼーっとしてるみたいでした。
足元に目を向けると、アナウンスで流れる「黄色の線」の上に立っています。
そのまま視線をずらすと、ホーム下でしゃがんでいるのか、胸から上だけホーム上に出してる男が見えました。
その両腕は男のズボンの裾を掴んでいました。
昔の感覚がよみがえったのか、ホーム下にいる男はこの世のものじゃないとわかりました。
ホーム下の男の手は、中年の男の足を引っ張っているみたいでした。
中年の男はフラフラと、少しずつホームの端に引きずり寄せられているようでした。
この駅は普通しか停まりません。
電光掲示板をみると、次の列車は「通過」となっています。
僕はあせりました。
駆け寄っておじさんに声をかけるべきか、どうしようか、迷っていました。
すると、「パアァーン」と、逆側のホームを、急行が通り過ぎました。
その音でおじさんは我に戻ったらしく、ホーム下の男の手を振り払うように、ホームの中央に歩いていきました。
僕は、ほっとするのも束の間、ホーム下の男は、まだそこに残っていました。
見える僕に気がついたのか、その男は、同じ体勢のまま横移動して僕にすごい速さで近づいて来たんです。
僕はなりふり構わず階段を駆け上がり駅を出ました。
駅の外から線路の方を見ても、そんな男は見当たりませんでした。
・・・それから、何度も同じ駅をつかってますが、こういった経験はこれだけです。
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