俺が中学2年の時のこと。
オカ好きにはよくあることで友人A、B、と学校帰りに怪談に花が咲いた。
その中のAの話がいまだに忘れられない。

Aの田舎は九州の方で土地の名家だったらしい。

その家には代々伝わる『呪われた小刀』があったらしい。
その呪いはとても強力で幾度と無くお払いしても効果が無く、売り払おうとも、廃棄しようとしても、いつの間にやら帰ってくるし、壊そうとすると、関わった人間が唐突にこれ以上無く体調を崩す為、それもできない。
粗末に扱うと家に不幸が続くので無碍な扱いも出来ない、というものらしかった。

で、肝心の呪いとは・・・隔世の長男の片目が二十歳までに必ず視力を無くす、というものだそうだ。

で、その呪いのターゲットは次は自分なんだwwwと笑いながら言っていた。

Aの両親は、Aが生まれた後、その呪いから逃げる為に実家と縁を切るように今の地元に夜逃げ同然に引っ越してきたんだそうで、肝心の田舎がどこにあるかも知らないんだとか。

俺は「二十歳まであと6年か、何にも無いといいな」と、声をかけたらAは「ありがとう」と言って、笑っていた。

その後、方向の違うAとは別れ、Bと俺とで帰り道を歩いていた時にBがポツリポツリと喋りだした。

「お前は小学校が違うから知らんやろうけれど・・・Aな、小学校の時に体育の時間の鉄棒の最中に頭から落ちて片目見えてないねん」

今までで一番怖かった話でした。