知り合いの知人の男性Aさんの話です。
Aさんは1人で洋食屋をやっていました。
Aさんは長年ホテルの厨房でコックをしていて40歳を過ぎて初めて出したお店です。
Aさんは1人で洋食屋をやっていました。
Aさんは長年ホテルの厨房でコックをしていて40歳を過ぎて初めて出したお店です。
評判もよく繁盛していました。
ある日Aさんの店にひとりの客が来ました。
男性客なんですがヨレヨレの薄汚いジャンパーを着て見るからにホームレスのような格好をしています。
Aさんが注文を聞きにその男性のテーブルに行くと、男性がよわよわしい声で言います。
「お金・・・ありません」
「えっ?」
「お金ないんです・・・」
それっきりうつむいて黙り込んでしまいました。
見た目もAさんとあまり年齢もかわらないところに同情したのか、気の優しいAさんは「よほどお腹が空いて藁にもすがる思いでうちの店に来たのかな?」なんて思いすぐ厨房へ戻ると余った肉を焼き、付け合せのキャベツを盛ると男性のテーブルへ持っていきました。
「ありがとうありがとう」
男性は何度も礼を言い料理を食べると店を後にしました。
「これで立ち直ってくれれば・・・」
本当に良心のつもりで行ったことだったんですが・・・。
その数日後です。
またその男性が来たのですが、今度はホームレス仲間でしょうか?同じような汚らしい格好をした男たち3人を連れて来ました。
しかしその3人はAさんと違いならず者のような連中でした。
Aさんがその連中の席に注文を取りに行くと男の中のひとりが言いました。
「お金ない」
「は?」
「お金ないから」
おそらく数日前の話を男性から聞いたんでしょうが「お金ない」と言えばタダで飯にありつけると勘違いしているんでしょう。
「お金が払えないのであれば料理をお出しすることは出来ません」
Aさんはキッパリ断ったんですが「こいつには金ないのに出しておいて俺らには出してくれないとはどういうことだ!」と凄んできます。
「あまりもんでいいから出せ」と急に大声で怒鳴りつけ言いがかりをつけてきました。
「このままじゃのたれ死ぬ~」
ならず者の一人が床の上に大の字で寝転がりました。
ならず者のあまりにも厚かましい態度を他の客も見ています。
戸惑ったAさんは仕方なく付け合せの野菜だけを盛ってテーブルへ持っていくと「こいつには肉出したそうじゃないか?なんで俺らには出してくれないんだ!」と、またまた厚かましい態度。
仕方なく厨房へ戻り肉を焼き、ならず者たちへ出しました。
ならず者たちは肉をすぐにたいらげるとキャベツをポケットに入れ帰っていきました。
さらに数日後です。
またまたホームレス連中がやって来ました・・・。
ならず者のような連中が今度は10人くらいいます。
最初の時に来た男性はいませんでした。
ならず者たちはあちこち勝手にテーブルへ座るとメニューを広げ始めました。
それを見たAさん、厚かましいと思いながらも「今日はちゃんとお金払ってくれるのかな?」と、半信半疑で注文書きを手にテーブルへ行き金を持ってるのか尋ねてみました。
すると返ってきた返事は予想通りでした。
「ない!」
「はっ?」
唖然とするAさんを尻目に当然タダで食べれるものと言わんばかりの態度です。
「わしはこれとこれな」
「酒はあるんかい?」などと・・・これにはさすがにAさんも堪忍袋の尾が切れました。
「お金ないんでしたら帰ってください!」
ところがそれを聞いたひとりのならず者が逆切れしました。
「だったら水持ってこい水!水だったらタダだろ!」
それに続くように他のならず者たちも騒ぎ出します。
他の客の迷惑にもなる・・・。
Aさんは仕方なくならず者たちに水を出しました。
それからというもの、ホームレスは毎日Aさんの店へと来ました。
水だけを飲んではお喋りをしてます。
上品なAさんの店はいつのまにかホームレスのたまり場になりました。
ある日Aさんがならず者の飲んだコップを片付けようとすると、テーブルの上に置いてあった砂糖がどっさり入れられていたことがありました。
砂糖水にして飲んでたんでしょう。
別の日にはソースをそのまま口につけて飲んでたのを見たこともあります。
その他客の残り物を勝手に食べたり、厨房に入ってきて冷蔵庫を勝手に開けたり、一般の客に絡んだり、極めつけはテーブルの上にソースで「ケチ」と大きく書かれたりと・・・。
さすがにこの時はAさんも泣きました。
そんな店ですから一般の客もだんだん来なくなりました。
そしてある日Aさんの元に保健所から連絡がありました。
Aさんの店で食べた客が食中毒になったというのです。
しかしその患者というのがホームレスでした。
水しか飲ませてないはずです・・・。
Aさんは事情を話しましたが検査だけはすることになりました。
結果は何ともなかったのですが、ある日Aさんはたまたま外出先で他人の会話から、自分の店で食べた客が食中毒になったという噂があるという話を聞きました。
さすがにAさんも参ってしまい、体調を崩し入院することになりました。
退院しましたが店を続ける気力もなく結局店を閉めることにしました。
しばらくのちAさんが入ってた店にとある外食チェーンの店が入って来ました。
自分で閉めたくせに自分の店を取られたような気分になったAさんは怒りました。
「俺の店だったのに・・・許せん!嫌がらせをしてやろう!」
店に入ると店員の案内も無視しておもむろに席に着き店員が注文を取りに来ると言いました。
「お金ない!」
「えっ?」
「お金持ってないから」
かつて自分がホームレスにやられた嫌がらせを今度はAさん自身がしています。
「お金払えないのでしたら料理をお出しすることは出来ませんが・・・」
「ホントはある!でも水だけでいい」
「注文されないのでしたらお帰りください」
しょうがなく注文を取ったあと料理が運ばれて来るまでAさんの嫌がらせが始まります。
まず砂糖がなかったので代わりに挽き胡椒をお冷の中にドバドバと入れます。
ブルドックソースを口をつけて飲んだり、通路に寝っころがってみたり、極めつけはトイレで誰もいない所を見計らって床にオシッコで字を書き始めました。
「おれのみ」
「おれのみせ」と書きたかったのでしょうが、オシッコが続かず「せ」は書けませんでした。
しかし勝ち誇った気分でトイレを出たAさん自分の席へ戻ろうとすると、自分の席に背広を着た男が座っています。
どこかで見た顔でした。
男がAさんを見てこう言います。
「お金ないんです」
以前の弱々しい口調ではなく馬鹿にしたような口調で言われたAさんは、腹わたが煮えくり返りそばにあった皿で男の頭を殴りました。
それに気づいた他の客がAさんを取り押さえ、Aさんは警察に連れて行かれました。
ある日Aさんの店にひとりの客が来ました。
男性客なんですがヨレヨレの薄汚いジャンパーを着て見るからにホームレスのような格好をしています。
Aさんが注文を聞きにその男性のテーブルに行くと、男性がよわよわしい声で言います。
「お金・・・ありません」
「えっ?」
「お金ないんです・・・」
それっきりうつむいて黙り込んでしまいました。
見た目もAさんとあまり年齢もかわらないところに同情したのか、気の優しいAさんは「よほどお腹が空いて藁にもすがる思いでうちの店に来たのかな?」なんて思いすぐ厨房へ戻ると余った肉を焼き、付け合せのキャベツを盛ると男性のテーブルへ持っていきました。
「ありがとうありがとう」
男性は何度も礼を言い料理を食べると店を後にしました。
「これで立ち直ってくれれば・・・」
本当に良心のつもりで行ったことだったんですが・・・。
その数日後です。
またその男性が来たのですが、今度はホームレス仲間でしょうか?同じような汚らしい格好をした男たち3人を連れて来ました。
しかしその3人はAさんと違いならず者のような連中でした。
Aさんがその連中の席に注文を取りに行くと男の中のひとりが言いました。
「お金ない」
「は?」
「お金ないから」
おそらく数日前の話を男性から聞いたんでしょうが「お金ない」と言えばタダで飯にありつけると勘違いしているんでしょう。
「お金が払えないのであれば料理をお出しすることは出来ません」
Aさんはキッパリ断ったんですが「こいつには金ないのに出しておいて俺らには出してくれないとはどういうことだ!」と凄んできます。
「あまりもんでいいから出せ」と急に大声で怒鳴りつけ言いがかりをつけてきました。
「このままじゃのたれ死ぬ~」
ならず者の一人が床の上に大の字で寝転がりました。
ならず者のあまりにも厚かましい態度を他の客も見ています。
戸惑ったAさんは仕方なく付け合せの野菜だけを盛ってテーブルへ持っていくと「こいつには肉出したそうじゃないか?なんで俺らには出してくれないんだ!」と、またまた厚かましい態度。
仕方なく厨房へ戻り肉を焼き、ならず者たちへ出しました。
ならず者たちは肉をすぐにたいらげるとキャベツをポケットに入れ帰っていきました。
さらに数日後です。
またまたホームレス連中がやって来ました・・・。
ならず者のような連中が今度は10人くらいいます。
最初の時に来た男性はいませんでした。
ならず者たちはあちこち勝手にテーブルへ座るとメニューを広げ始めました。
それを見たAさん、厚かましいと思いながらも「今日はちゃんとお金払ってくれるのかな?」と、半信半疑で注文書きを手にテーブルへ行き金を持ってるのか尋ねてみました。
すると返ってきた返事は予想通りでした。
「ない!」
「はっ?」
唖然とするAさんを尻目に当然タダで食べれるものと言わんばかりの態度です。
「わしはこれとこれな」
「酒はあるんかい?」などと・・・これにはさすがにAさんも堪忍袋の尾が切れました。
「お金ないんでしたら帰ってください!」
ところがそれを聞いたひとりのならず者が逆切れしました。
「だったら水持ってこい水!水だったらタダだろ!」
それに続くように他のならず者たちも騒ぎ出します。
他の客の迷惑にもなる・・・。
Aさんは仕方なくならず者たちに水を出しました。
それからというもの、ホームレスは毎日Aさんの店へと来ました。
水だけを飲んではお喋りをしてます。
上品なAさんの店はいつのまにかホームレスのたまり場になりました。
ある日Aさんがならず者の飲んだコップを片付けようとすると、テーブルの上に置いてあった砂糖がどっさり入れられていたことがありました。
砂糖水にして飲んでたんでしょう。
別の日にはソースをそのまま口につけて飲んでたのを見たこともあります。
その他客の残り物を勝手に食べたり、厨房に入ってきて冷蔵庫を勝手に開けたり、一般の客に絡んだり、極めつけはテーブルの上にソースで「ケチ」と大きく書かれたりと・・・。
さすがにこの時はAさんも泣きました。
そんな店ですから一般の客もだんだん来なくなりました。
そしてある日Aさんの元に保健所から連絡がありました。
Aさんの店で食べた客が食中毒になったというのです。
しかしその患者というのがホームレスでした。
水しか飲ませてないはずです・・・。
Aさんは事情を話しましたが検査だけはすることになりました。
結果は何ともなかったのですが、ある日Aさんはたまたま外出先で他人の会話から、自分の店で食べた客が食中毒になったという噂があるという話を聞きました。
さすがにAさんも参ってしまい、体調を崩し入院することになりました。
退院しましたが店を続ける気力もなく結局店を閉めることにしました。
しばらくのちAさんが入ってた店にとある外食チェーンの店が入って来ました。
自分で閉めたくせに自分の店を取られたような気分になったAさんは怒りました。
「俺の店だったのに・・・許せん!嫌がらせをしてやろう!」
店に入ると店員の案内も無視しておもむろに席に着き店員が注文を取りに来ると言いました。
「お金ない!」
「えっ?」
「お金持ってないから」
かつて自分がホームレスにやられた嫌がらせを今度はAさん自身がしています。
「お金払えないのでしたら料理をお出しすることは出来ませんが・・・」
「ホントはある!でも水だけでいい」
「注文されないのでしたらお帰りください」
しょうがなく注文を取ったあと料理が運ばれて来るまでAさんの嫌がらせが始まります。
まず砂糖がなかったので代わりに挽き胡椒をお冷の中にドバドバと入れます。
ブルドックソースを口をつけて飲んだり、通路に寝っころがってみたり、極めつけはトイレで誰もいない所を見計らって床にオシッコで字を書き始めました。
「おれのみ」
「おれのみせ」と書きたかったのでしょうが、オシッコが続かず「せ」は書けませんでした。
しかし勝ち誇った気分でトイレを出たAさん自分の席へ戻ろうとすると、自分の席に背広を着た男が座っています。
どこかで見た顔でした。
男がAさんを見てこう言います。
「お金ないんです」
以前の弱々しい口調ではなく馬鹿にしたような口調で言われたAさんは、腹わたが煮えくり返りそばにあった皿で男の頭を殴りました。
それに気づいた他の客がAさんを取り押さえ、Aさんは警察に連れて行かれました。
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