私の勤務先は病院で薬剤課に勤務しています。
毎朝、救急室に薬のチェックをしに行くことから仕事が始まるのですが、救急室というのは、何らかの原因で緊急搬送されてくる患者さんが、運ばれて手当てを受ける場所なのです。
当然のことですが、中には生死の境を彷徨ったまま運ばれてくる方もいます。
毎朝、救急室に薬のチェックをしに行くことから仕事が始まるのですが、救急室というのは、何らかの原因で緊急搬送されてくる患者さんが、運ばれて手当てを受ける場所なのです。
当然のことですが、中には生死の境を彷徨ったまま運ばれてくる方もいます。
一昨日の話なのですが、いつものように救急室の扉を開けるやいなや・・・中から叫ぶような声が聞こえたのです。
「お父さんも来てるよーーー!お願いだから目を開けてーーー!」
息子さんでしょうか。
患者さんのお母様と思われる方が、無言で横たわるその患者さんの体を揺さぶりながら叫んでいる光景が飛び込んできたのです。
嫌なタイミングで来ちゃったなぁと思い、緊急処置中だったこともあって、いったん席を外しました。
小一時間ほどが経ち、再び救急室のドアをノックすると、中から看護師が応答する声が聞こえてきました。
もう終わったのかと思い、ホッとして中に入ると、真っ先に飛び込んできたのは、先程の患者さんの遺体と、傍らで泣き崩れているご遺族の方達でした。
年は30代前半くらいでしょうか。
事故死でした。
内心、うわぁと思ったのですが、ご遺族がいる手前、自分の感情を表に出してはいけないので、なんとか努めて普通に看護師と打ち合わせをしたのですが、心の靄は拭い去ることはできませんでした。
そのうちに、ご遺体は看護師の処置の元、霊安室に運ばれ、私が看護師と打ち合わせを終える頃には、いつもの平静さを取り戻していました。
その後、薬のチェックに取りかかったのですが、たった今までそのベッドに亡くなられた方がいたと思うと、やはり気分の良いものではありません。
一刻も早く終わらせて、救急室から出たいという思いにかられ、急いで仕事を済ませようといつもよりも早いペースで仕事をしていました。
もうすぐ終わるという時に、ふと最後にチェックする場所に目を向けたんですが、そこは、衝立で仕切られ、看護師や私達しか立ち入らない場所です。
すると、その衝立の下の隙間に、裸足で立っている男の人の足が見えたのです。
私は、んっ?誰だこんな所に?
なんで裸足なの?
という疑問だけが広がっていったのですが、もしかしたら緊急処置中に患者さんの血や体液が服についてしまった医者か看護師が、こっそり着替えているのかもしれないと思い、衝立を隔てて、「開けてもよろしいですか?」と声をかけてみました。
しかし、一切の反応がありません。
疑問に思いつつももう一度、「開けてよろしいですか?」と尋ねました。
しかし、静寂が広がるだけだったので、「失礼しま~す」と言って衝立を外しました。
誰もいないのです。
誰も・・・。
私は、錯覚だったのかと思い、仕事を続けていると、『ガシッ!』っと左肩を掴まれたのです。
びっくりして振り返ると、そこにはついさっき亡くなった患者さんが立っていたのです・・・。
私をじっと見つめていました。
私も恐怖のあまり、その患者さんから目を背けることができませんでした。
どれくらいの時間がすぎたのでしょうか。
ふと気がつくと、私は病棟のベッドの上にいました。
何が起こったのか解らず、看護師に聞くと、「倒れてるんだもん、びっくりしたよ。しかも、うわごとのように、全員呪い殺してやるからな、って何度も言い続けてるから」
私には一切記憶がありません・・・。
今日もまた、救急室には患者さんが運ばれています。
あれは何だったのか、私にはわかりません。
今後もこのようなことが起こるのでしょうか・・・。
「お父さんも来てるよーーー!お願いだから目を開けてーーー!」
息子さんでしょうか。
患者さんのお母様と思われる方が、無言で横たわるその患者さんの体を揺さぶりながら叫んでいる光景が飛び込んできたのです。
嫌なタイミングで来ちゃったなぁと思い、緊急処置中だったこともあって、いったん席を外しました。
小一時間ほどが経ち、再び救急室のドアをノックすると、中から看護師が応答する声が聞こえてきました。
もう終わったのかと思い、ホッとして中に入ると、真っ先に飛び込んできたのは、先程の患者さんの遺体と、傍らで泣き崩れているご遺族の方達でした。
年は30代前半くらいでしょうか。
事故死でした。
内心、うわぁと思ったのですが、ご遺族がいる手前、自分の感情を表に出してはいけないので、なんとか努めて普通に看護師と打ち合わせをしたのですが、心の靄は拭い去ることはできませんでした。
そのうちに、ご遺体は看護師の処置の元、霊安室に運ばれ、私が看護師と打ち合わせを終える頃には、いつもの平静さを取り戻していました。
その後、薬のチェックに取りかかったのですが、たった今までそのベッドに亡くなられた方がいたと思うと、やはり気分の良いものではありません。
一刻も早く終わらせて、救急室から出たいという思いにかられ、急いで仕事を済ませようといつもよりも早いペースで仕事をしていました。
もうすぐ終わるという時に、ふと最後にチェックする場所に目を向けたんですが、そこは、衝立で仕切られ、看護師や私達しか立ち入らない場所です。
すると、その衝立の下の隙間に、裸足で立っている男の人の足が見えたのです。
私は、んっ?誰だこんな所に?
なんで裸足なの?
という疑問だけが広がっていったのですが、もしかしたら緊急処置中に患者さんの血や体液が服についてしまった医者か看護師が、こっそり着替えているのかもしれないと思い、衝立を隔てて、「開けてもよろしいですか?」と声をかけてみました。
しかし、一切の反応がありません。
疑問に思いつつももう一度、「開けてよろしいですか?」と尋ねました。
しかし、静寂が広がるだけだったので、「失礼しま~す」と言って衝立を外しました。
誰もいないのです。
誰も・・・。
私は、錯覚だったのかと思い、仕事を続けていると、『ガシッ!』っと左肩を掴まれたのです。
びっくりして振り返ると、そこにはついさっき亡くなった患者さんが立っていたのです・・・。
私をじっと見つめていました。
私も恐怖のあまり、その患者さんから目を背けることができませんでした。
どれくらいの時間がすぎたのでしょうか。
ふと気がつくと、私は病棟のベッドの上にいました。
何が起こったのか解らず、看護師に聞くと、「倒れてるんだもん、びっくりしたよ。しかも、うわごとのように、全員呪い殺してやるからな、って何度も言い続けてるから」
私には一切記憶がありません・・・。
今日もまた、救急室には患者さんが運ばれています。
あれは何だったのか、私にはわかりません。
今後もこのようなことが起こるのでしょうか・・・。
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