前橋市に住む女性の友人から聞いた話だ。
彼女が群馬県前橋市にある某ショッピングモールの映画館へ友人と二人で最近話題のアクション映画を見に行った時のこと。

席に座っていた彼女は通路側のカップフォルダーに飲料ペットボトルを入れて映画を観覧してた。
しばらくして喉の渇きを覚えた彼女がペットボトルを取ろうとカップフォルダーに手を伸ばすと、そこに置いたはずのペットボトルがないことに気付く。

知らないうちに右側に移したかな?と思った彼女は右側のカップフォルダーに目をやるが、そこには当然友人の飲み物が入っていた。

あれ?と思い周囲を見渡してみると、通路をまたいだ左側の無人の座席のカップフォルダーにペットボトルが見えるではないか。

彼女は劇場内の売店で購入したものではない、市販の飲料のペットボトルを持ち込んでいた為、スクリーンが明るくなるたびに見えるパッケージには見覚えがあったが、もしかしたら違う人が置いていったものかもしれない。

結局彼女は喉の渇きを覚えながらも映画をエンドロールまで見終わったのだが、劇場内の照明が点くと先ほどまで左座席に置いてあったペットボトルが、更にその奥の座席のカップフォルダーへと移動していたのだ。

上映中に人が動けば、通路側なら嫌でも影が目に入ってくるし、エンドロール中も背後の座席から退場する人間は誰も見ていない。
手持ちのバッグにも足元にも自分の物と思わしきペットボトルはなく、やはりそのペットボトルは自分が事前に購入していたパッケージの飲料に間違いはなかったが、薄気味悪く、そのまま放置して行ったそうだ。