不思議な話を3つほど・・・。

■配達先にて・・・。
学生時代、鰻屋でバイトしてた。
出前もやっていたのでよく行かされた。

ある時、マンションの一室に出前に行った。
インターフォンを押すと、扉を開けておっちゃんが「金持ってくるからちょっと待ってな」と言って、玄関に鰻を置くように言う。

玄関に鰻を置いておっちゃんを待ってると、なんか左の耳元で変な音がした。

「うーーーっ」って感じの低い音。

なんだろうと思って左の方を見てみると下駄箱の上の方に飾ってある絵(油絵で、西洋人だと思うけど老婦人の肖像画)があってそれが音を出してる。
おっちゃんがお金持ってきたときもその音がしてたのだけれど、お金を渡しながらこんなこと言われた。

「ああ、聞こえてるか?これなんかたまに唸るのよ。気にせんといて」

普通のことのようにあっけらかんと言うわけです。
気にするなって言われても・・・。

■70歳になるおばあちゃんに聞いた話
うちのおばあちゃんは真面目な性格で、上品だ。
だから冗談なんて言わないし嘘なんてつくはずもない人。
そんなおばあちゃんが小学生の頃、まだ戦争があった時代だ。

外に便所があったらしくって、夜にトイレのドアを開けたら3メートルくらいの全身真っ白い布の物体が立っていたらしい。
おばあちゃんは叫びながら夢中で逃げたんだって。

その家の持ち主(自分の家ではなかったらしい)にすぐそれを話したら、驚かれることもなく「キツネだよ」と言われたらしい。

どうやらキツネが人間を脅かすために化けているというのは、その地の常識だったらしい。

この話は、俺がおばあちゃんに幽霊を見たことがあるか?と聞いたら「幽霊はないけどキツネならある」と言ったので詳しく聞いた話だ。

でも、なぜキツネなんだろう?
普通この話を聞けば幽霊を見た話だよな?
無理やりキツネのせいにしてる気がして不気味だった

■張り付くおばさん
なんか怖いというより妙な話なのでここに書きます。
私も信じきれないとこありますので、ツッコミはなしでよろしこ。

私の田舎は、なんか教会が何件もある町でして、そのせいかクリスチャンが多いです。
私の伯母も日曜には教会へゆくクリスチャンのひとりです。

ある日の真っ昼間、バザーだったかイベントの相談をするために、伯母と牧師さんともうひとりのクリスチャンの人の3人で、礼拝堂のとなりにある小部屋に入りました。
ふと妙な気配に気が付いて、3人同時に天井を見上げました。
そこにはクリスチャン仲間の別のおばさんが、天井に背中を張り付けられたようにくっついているのが見えたんだそうです。

死んでる人ではないので生き霊みたいなものかな?と私は思いましたが。伯母は牧師さんも一緒だったので怖くはなかったとか。
牧師さんが張り付いてるおばさんに声をかけてみましたが、目玉だけはこちらを見るものの、何も言ったり動いたりしません。

牧師さんはしばらく考えたらしいですが、結局「◯◯さん(張り付いてるおばさん)のために神に祈りましょう」と言ってお祈りを始めました。
伯母たちも目を閉じて一心に祈りました。
お祈りが終わってみんなで見上げたら、もう天井には何も無かったそうです。

そのあと3人で、張り付いてたおばさんの家を訪ねたらしいですが、もちろんそのおばさんは家にいて、教会になんか行っていませんでした。

ただ、そのおばさんは家庭内にちょっと深刻な問題が起きたところで、ちょうど伯母たちがそのへんなものを見たころ、死のうかと思い詰めていたんだという話でした。