私の彼氏の友人の話です。
大学時代、彼氏(O)とその友人(Tさん)は同じアパートに住み同じサークルでした。
ある日Tさんは、登録制のメル友クラブでメル友(女)をゲットしました。
しばらくの間、Tさんとメル友は普通にメールをやり取りしていましたが、いつしかメールのやり取りは、彼女の身の上相談に。
彼女は義父に暴力をふるわれ、あげく性的関係も無理やり持たされたとのこと。
こんな話題になった時点で普通の人は引いてしまいますが、Tさんは真剣に相談に乗ってあげていました。

メル友は関西在住で、親身になって相談に乗ってくれるTさんに対し、「こんなに親身になってくれるのはT君だけ、東京に行ってT君に会いたい」という話が出てくるようになりました。

ある日、サークルの定例会がありその後、居酒屋で飲み会になりました。
仲間内で楽しく飲んでいると、メル友からメールが。

「今東京のS茶駅に来てるんだ。東京は雨降ってるね」

そのメールを受けてTさんはS茶駅に向かいました。
そのときTさんはOも連れて行きました。
メル友には内緒です。(一人で行く勇気がなかったそうです)

そしてS茶駅に到着。
到着するとすぐにメールが入りました。

「T君、友達を連れてきてるでしょ」

「友達を連れてきてるなんて思わなかったから、私は帰ります」

Tさんはメル友に自分の風貌は伝えていません。
S茶駅には他に男の人や待ち合わせをしている人は大勢います。
どうしてTさんだとわかったのでしょうか。
それよりも、どこかで見られていたということが気持ち悪く思ったそうです。

それから3日ほどたってからTさんの下に、またメル友からメールがありました。

件名:20
本文:今S茶駅。今からT君の家に行きます

件名:19
本文:今T君の家のあるW(町名)に向かって歩いてます。

件名:18
本文:T君のアパートは***って名前だよね。待っててね。

Tさんのケータイに次々に送られてくるメール。
カウントダウンされるごとにメル友は近づいてきます。
Tさんは怖くなりました。
メル友には自分の詳しい住所は教えていないのに知っている・・・。
しかもアパート名まで・・・。

Tさんは同じアパートに住むOに助けを求め、とりあえず近くのファミレスに逃げました。
その間もカウントダウンは続けられ、じょじょに近づくメル友。
その言動もカウントと共におかしくなっていきます。
カウントが1で玄関の前にいると・・・。
そして・・・。

件名:0
本文:押入れの中開けてみろや!

このメールにかなりびびったそうですが、家に帰らないわけにもいかず、二人は家に帰り、恐る恐る押入れを開てみました。

しかし、そこには何もありませんでした。

私はこの話を聞いて、仲間内のたちの悪いいたずらじゃないかと思いましたが、メル友であった女性のアドレスは仲間のだれのアドレスにも合致せず出会った所が登録制のメル友クラブということ。
その後の飲み会でこの話を出しても皆そんなことはしていないと言うから違うのでしょう。

TさんとOは今でも、あのカウントダウンを思い出すとゾッとすると言っています。