先輩と俺とあと2人、男4人で白浜に遊びに行こう、なんかそんな話がありましてですね、男4人~?と渋ってみた所、綺麗どころは現地調達、俺達が話付けるから、そんな話につられてヒョコヒョコ付いていった俺。
で、早朝出発昼前に海水浴場に到着しました。
照りつける太陽、波が白く砂浜に打ち寄せ、潮の香りと水着の女性・・・とヤロー4人。
で、早朝出発昼前に海水浴場に到着しました。
照りつける太陽、波が白く砂浜に打ち寄せ、潮の香りと水着の女性・・・とヤロー4人。
先輩達は頑張ってたんですけどね~、俺は前日遅かったのでビーチで寝てました。
そうこういてるうちにあれほど輝いていた太陽も西に傾き、場所を変えて頑張ったのですが空振りばっかりでした。
その後の収穫もなく午後10時、そろそろ諦めムードになってきました。
「帰ろっか?」
「でもビール入っちゃってるし」
「男4人で白浜一泊?」
「・・・帰ろっか?」
もうちょっとぐだぐだ言ってたと思うんですが、こんな話の流れになりつつ車発進、でも諦め悪く駅周辺をウロウロする車。
車中は男4人でビール飲んで意味もない話で盛り上がって笑って、昼間たっぷり眠ってやたら元気な俺。
いい加減、笑って騒いで飲んで、疲れてきたんでもう一回どうしようか?ってなったんです。
「ん~、やっぱり帰ろうか?」
誰が言ったのか忘れましたがようやく帰路に着きました。
帰り道、それまでの喧騒が嘘のように静まり返った道。
よしときゃいいのに怖い話を始める俺と先輩。
「んなわきゃね~よ!」
笑いながら返す他の二人。
で、あるカーブに差し掛かった時、ガードレールの向こうからひょっこりと飛び出してくる老婆がいたんです。
一生懸命こっち来い、って感じで手を招く着物姿の老婆。
「呼び込みのばぁさんかぁ??」
後部座席の俺の隣の奴が笑ってます、俺も笑っていました。
助手席の先輩はちょっと変な顔、そして急にスピードを上げる車。
「さっきのガードレールの向こう・・・崖になってて下はすぐ海だぞ!?」
運転手の言葉。
魚釣りが好きでこのあたりも良く知るであろう人間の言葉に酔いが醒めていく俺達。
「!!!」
「付いてくるぅ!」
ええ!!?振り返る俺達、確かに来てる!!
車のメーターは80k近くを指しているのに!
ちらっ、ちらっとしか見れない、俺は恥ずかしながら運転席のヘッドレストにしがみついてる。
運転の邪魔だとかどうとか、頭に浮かばない。
横の奴はしきりに体勢を変えながら同じく後ろをチラチラ見てる。
着物と白髪と招く手は一瞬見るだけでもはっきり見えるのに、その表情も下半身もはっきり見えない。
走ってるのか飛んでるのか、そんなことさえ分からなかった。
突然先輩が叫んだ。
「お前らが笑ったから!」
無心で手を合わせ心の中で謝る俺、横の奴も同じことをしているみたいだった。
時間にして数分だったと思う、しばらくして車のスピードが落ちた。
「消えた・・・」
運転席からの言葉に安堵とさっきまでの怖さで泣き出しそうな俺達・・・。
先輩の「お前らが笑ったから!」は確信があって叫んだんじゃなく、なんとなくだったらしいこと。
でもそれが正解だったのかなって・・・いろいろな話が出つつ隣の奴が一言。
「トイレ行きたい」
ちょっと待て、ここでか?
もうちょっと我慢しろ。
口々に諭しつつ数十分後、明るい場所に車を停めました。
車を降りるのがどうしても怖いらしく、運転席を除いた3人で同時に車から降りました。
気持ちは分かるんで。
まあ、その後は何もなかったわけですが、人が立てない場所から現れた老婆、あの場所を通る時が今でも稀にありますが、いまだに息を潜めてしまいます。
そうこういてるうちにあれほど輝いていた太陽も西に傾き、場所を変えて頑張ったのですが空振りばっかりでした。
その後の収穫もなく午後10時、そろそろ諦めムードになってきました。
「帰ろっか?」
「でもビール入っちゃってるし」
「男4人で白浜一泊?」
「・・・帰ろっか?」
もうちょっとぐだぐだ言ってたと思うんですが、こんな話の流れになりつつ車発進、でも諦め悪く駅周辺をウロウロする車。
車中は男4人でビール飲んで意味もない話で盛り上がって笑って、昼間たっぷり眠ってやたら元気な俺。
いい加減、笑って騒いで飲んで、疲れてきたんでもう一回どうしようか?ってなったんです。
「ん~、やっぱり帰ろうか?」
誰が言ったのか忘れましたがようやく帰路に着きました。
帰り道、それまでの喧騒が嘘のように静まり返った道。
よしときゃいいのに怖い話を始める俺と先輩。
「んなわきゃね~よ!」
笑いながら返す他の二人。
で、あるカーブに差し掛かった時、ガードレールの向こうからひょっこりと飛び出してくる老婆がいたんです。
一生懸命こっち来い、って感じで手を招く着物姿の老婆。
「呼び込みのばぁさんかぁ??」
後部座席の俺の隣の奴が笑ってます、俺も笑っていました。
助手席の先輩はちょっと変な顔、そして急にスピードを上げる車。
「さっきのガードレールの向こう・・・崖になってて下はすぐ海だぞ!?」
運転手の言葉。
魚釣りが好きでこのあたりも良く知るであろう人間の言葉に酔いが醒めていく俺達。
「!!!」
「付いてくるぅ!」
ええ!!?振り返る俺達、確かに来てる!!
車のメーターは80k近くを指しているのに!
ちらっ、ちらっとしか見れない、俺は恥ずかしながら運転席のヘッドレストにしがみついてる。
運転の邪魔だとかどうとか、頭に浮かばない。
横の奴はしきりに体勢を変えながら同じく後ろをチラチラ見てる。
着物と白髪と招く手は一瞬見るだけでもはっきり見えるのに、その表情も下半身もはっきり見えない。
走ってるのか飛んでるのか、そんなことさえ分からなかった。
突然先輩が叫んだ。
「お前らが笑ったから!」
無心で手を合わせ心の中で謝る俺、横の奴も同じことをしているみたいだった。
時間にして数分だったと思う、しばらくして車のスピードが落ちた。
「消えた・・・」
運転席からの言葉に安堵とさっきまでの怖さで泣き出しそうな俺達・・・。
先輩の「お前らが笑ったから!」は確信があって叫んだんじゃなく、なんとなくだったらしいこと。
でもそれが正解だったのかなって・・・いろいろな話が出つつ隣の奴が一言。
「トイレ行きたい」
ちょっと待て、ここでか?
もうちょっと我慢しろ。
口々に諭しつつ数十分後、明るい場所に車を停めました。
車を降りるのがどうしても怖いらしく、運転席を除いた3人で同時に車から降りました。
気持ちは分かるんで。
まあ、その後は何もなかったわけですが、人が立てない場所から現れた老婆、あの場所を通る時が今でも稀にありますが、いまだに息を潜めてしまいます。
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