その物とは『銀のベビースプーン』です。
ブランド物で、未使用新品でした。
プレゼント用に包装されたまま、お客様は持ってきました。
もちろん、いろんな観点で査定させて頂いたので間違いはありません。

お客様の話によると、「友人の出産祝いに用意したのもだけど、死産だった為贈れなくなった」ということでした。

お祝い物で、こういった曰くは割りとあることなので然程気にしていませんでした。（例えば、婚約指輪を買ったけど破棄になったから売りに来たり）

お客様から買い取った品物は、１ヶ月ほど保存し店頭に並べます。
ようやく売りに出された日、すぐに売れて行きました。
ところが２ヶ月もしない内に帰ってくるんですよね・・・。
しかも、こちらがラッピングした状態の未使用のまま。

この一年間で、それが６回も。
買って行かれたお客様が持ってくるので、残念なお話をされていかれます。

銀製品は次第に酸化し黒くなって行きます。
未使用品であっても、磨かない訳にいきません。
ですが、スタッフの間に「戻ってくるスプーン」で有名になってしまい気持ち悪がられています。
査定員の私も、自分が査定している物でいい気はしません。

最初のお客様にどこで購入されたのか、直営店なのか、他所のお店なのか調べてみたくなったんです。
これは行き過ぎた行為なのかもしれません。
破棄処分がいいのか・・・それとも値段を下げて売るべきか。
模索しています・・・。