友人が経験したことをお話します。
その友人は少し人と違ったところがあると自覚していたそうです。
小さい時はあまり感じていなかったそうですが、小学生の高学年になる頃にははっきりと意識し始めたそうです。
その友人は少し人と違ったところがあると自覚していたそうです。
小さい時はあまり感じていなかったそうですが、小学生の高学年になる頃にははっきりと意識し始めたそうです。
それは、夜一人でいるときに誰かにじーっと覗かれているような気がしたり、街を歩いているときにいきなり人が目の前に現われたかと思うと、ふっと消えていなくなったりすることが頻繁にあったそうです。
人と違う物が見えてしまうと解ってからは、みんなが気味悪がると思って誰にもそのことは話さずにいたそうですが、高校の修学旅行時には、そんな彼もかつてない恐ろしい経験をしたそうです。
三泊四日の旅行だったそうですが、それは最終日の夜に訪れました。
3日間夢中ではしゃいでいた為、みんな疲れていたのでしょう。
その夜はみんな比較的早く床につき、1時くらいには消灯して寝静まっていたそうです。
寝室は大広間に布団をずらりと並べるような感じだったそうですが、彼は1番端で寝ていたそうです。
一度は眠りに落ちたのですが、なんだか息苦しい感じがしてふと目を覚ました彼は、反対側の端っこに人影を感じて目を凝らしたそうです。
窓から漏れて来る非常灯の明かりだけを頼りに目を凝らしてい見ると、誰かが同級生の枕もとに座って、顔を覗き込んでいるようでした。
「こんな夜中にイタズラしている奴は誰なんだ?」
そう思いながらじっと見ていると、座っていた人影は端から次の生徒の枕もとに移動して、またじっと顔を覗き込んでいます。
その生徒が目を覚まさないと、また次に移って来ました。
だんだんこちらに近づくにつれ、ブツブツと何かを言っていることに気がつきました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
そいつは確かにそう言っています。
彼は理由も無く鳥肌が立ち、頭から布団をかぶってじっと息をひそめていました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
声は段々と近づいてきます。
黙って寝た振りをしていれば、僕のところも通り過ぎるはずだ・・・。
彼はそう思い、じーっと息を押し殺しましたが、心臓の鼓動だけはどんどん大きくなっていくようで、そいつに気が付かれるのではないか、と冷たい汗が流れました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
そいつの声はすぐ隣まで来ています。
暗く、冷たく、この世の物とは思えない声です。
・・・ズルズル・・・彼の枕もとに擦り寄る音が聞こえます。
「・・・」
しかしそいつは何も言いません。
今までは数秒間顔を覗き込んだら「遊ぼうよ」と言っていた筈なのに、そいつは何も言わずにそこにじぃっと黙っているのです。
・・・見られている・・・!!
彼は布団の上からそいつの視線を感じました。
あまりの沈黙した時間の長さに彼は耐え切れず、布団からそっと顔を出すと、そこには同じくらいの男の子の顔がありました。
真っ青な血の気の無い顔でしたが、唇だけは血のように赤い色をしていました。
恐怖のあまり声の出ない彼に向かって、そいつはニタリと笑ってこう言ったのです。
「・・・遊ぼうよ・・・」
その瞬間、そいつは彼の上に覆い被さり、彼は気を失ってしまったそうです。
普段から見えない物が見えてしまう彼ですが、その中でも一番怖い体験だったそうです。
人と違う物が見えてしまうと解ってからは、みんなが気味悪がると思って誰にもそのことは話さずにいたそうですが、高校の修学旅行時には、そんな彼もかつてない恐ろしい経験をしたそうです。
三泊四日の旅行だったそうですが、それは最終日の夜に訪れました。
3日間夢中ではしゃいでいた為、みんな疲れていたのでしょう。
その夜はみんな比較的早く床につき、1時くらいには消灯して寝静まっていたそうです。
寝室は大広間に布団をずらりと並べるような感じだったそうですが、彼は1番端で寝ていたそうです。
一度は眠りに落ちたのですが、なんだか息苦しい感じがしてふと目を覚ました彼は、反対側の端っこに人影を感じて目を凝らしたそうです。
窓から漏れて来る非常灯の明かりだけを頼りに目を凝らしてい見ると、誰かが同級生の枕もとに座って、顔を覗き込んでいるようでした。
「こんな夜中にイタズラしている奴は誰なんだ?」
そう思いながらじっと見ていると、座っていた人影は端から次の生徒の枕もとに移動して、またじっと顔を覗き込んでいます。
その生徒が目を覚まさないと、また次に移って来ました。
だんだんこちらに近づくにつれ、ブツブツと何かを言っていることに気がつきました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
そいつは確かにそう言っています。
彼は理由も無く鳥肌が立ち、頭から布団をかぶってじっと息をひそめていました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
声は段々と近づいてきます。
黙って寝た振りをしていれば、僕のところも通り過ぎるはずだ・・・。
彼はそう思い、じーっと息を押し殺しましたが、心臓の鼓動だけはどんどん大きくなっていくようで、そいつに気が付かれるのではないか、と冷たい汗が流れました。
「・・・遊ぼうよ・・・」
そいつの声はすぐ隣まで来ています。
暗く、冷たく、この世の物とは思えない声です。
・・・ズルズル・・・彼の枕もとに擦り寄る音が聞こえます。
「・・・」
しかしそいつは何も言いません。
今までは数秒間顔を覗き込んだら「遊ぼうよ」と言っていた筈なのに、そいつは何も言わずにそこにじぃっと黙っているのです。
・・・見られている・・・!!
彼は布団の上からそいつの視線を感じました。
あまりの沈黙した時間の長さに彼は耐え切れず、布団からそっと顔を出すと、そこには同じくらいの男の子の顔がありました。
真っ青な血の気の無い顔でしたが、唇だけは血のように赤い色をしていました。
恐怖のあまり声の出ない彼に向かって、そいつはニタリと笑ってこう言ったのです。
「・・・遊ぼうよ・・・」
その瞬間、そいつは彼の上に覆い被さり、彼は気を失ってしまったそうです。
普段から見えない物が見えてしまう彼ですが、その中でも一番怖い体験だったそうです。
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