洒落にならない怖い話。

東京都内のある病院でのこと。
私は20の時に入院したんだけど、その時にお医者さんの幽霊を見たことがある。
不思議だった・・・。

私が入院する2ヶ月くらい前に、そこの科の先生が一人亡くなっていたんです。
先生には、生前に診察を受けたことがあったので、顔や背格好は知っていました。

私は風邪をこじらせ喘息症状がでて入院したんですが、二日目の深夜、痰が呼吸器に酷く絡み窒息しそうになったんですよ。
ナースコールボタンを押そうとしら、うっかり落としてしまったらしく、手でさぐってもなかった。
たまたま個室だったので、助けもよべなかったんです。

『あぁー苦しい、もうだめかなー?』と思ったときに入り口ドアを、まるですり抜ける感じで白衣の男性が入ってきた。

その時は、怖いというよりも『えっえっ何でー?』としか思わなかったです。

よく見たら、以前に診てもらった先生だったので安堵。
先生は無言で、私の肩の後ろに手を差し入れ、向きをかえてくれた。
それから背中をしばらくさすってくれたんですよ。
そうしたら、『ゴゴッゴロゴロ』という感じで、大量の痰が溢れかえるほどでました。
私はスーッと楽になって寝てしまった。

その後、看護婦の呼びかけで目を覚ましたんだけど、看護婦は、私の部屋からコールがあり、無言だったので見に来たそうです。

ちなみに、コールボタンはわたしの手の範囲に届く距離にはありませんでした。
私の枕には、吸引機で出さなければ絶対に無理なくらいの大量の痰が吐き出されていました。
怖くない話ですみません。
でも、本当に不思議な体験でした。