たしか小学生の時に2泊3日で林間学校に行ったんですよ。
どこかは少し思い出せません。
普通に山があって川があって、本当に普通の田舎です。
旅館的な宿泊する場所もめっちゃボロかったです。

それでその林間学校のイベントの1つに、4、5人で班を作って山を1つ越えた所でカレーを作るって作業あったんですよ。

先導してくれる先生とかは居なくて、設けられたチェックポイントに先生が居てカレーの食材を貰っていくって感じで。
地図を貰って出発するわけなんですけど、小学生のお頭で地図とか把握し切れるわけがないので、班4人で気ままに歩いていたら案の定迷子に。

とりあえず道っぽい道を進んで、わけのわからないところにどんどん行く。
それで、この道は違うだろうと薄々感じながら歩いていたら、「そっちは危ないから行かないほうが良い」と、道から外れた山の斜面の草むらに立ってた誰かに呼び止められました。
覚えてる限りでは、その先の道は暗い感じの道だったような気もします。

たぶん、当時の自分達と同じくらいの女の子だったと思います。
服も別に着物とかじゃなくて、半袖でジーンズな小学生的な服装。
でも靴は履いていなくって素足でした。
それだけはすごく印象深かったです。
髪は短かかったんですけど、顔はなぜか思い出せません。
見てたはずなんですけどね。

「やっぱりこっちじゃないのか」と自分達安心。

誰かに言われない限り、戻るに戻れなかったんでしょうね。
仲間内で視線が集まって「戻るか」と言ってその女の子のほうを見たら、もう居ませんでした。
皆不思議がっていましたけど、探そうとはしませんでした。

それで時間も危なくなってきたので、早足で戻ってるとその途中に道の脇で変なのを発見。
台座っぽい岩の上に平たい石が十個くらい重ねてあって、その前におにぎりのお供え物が置いてありました。

微妙に皆で怯えて「あれって幽霊だったんじゃ」って結論に至った瞬間に後ろでガサゴソと物音。途端にみんな猛ダッシュして逃げるようにその場所を後にしました。

そんな感じの体験談です。
今思えば普通に良い幽霊だったと思うんですけど、あの時はすごいビビりました。