洒落にならない話でもないし、怖くもないけど自分が実際に体験したことです。

高校生の時に家を立て直したのですが、それまでは平屋で土間があるような家でした。
自分は小さい頃、その家で葬儀をやった記憶があります。
玄関の上がり端の横の座敷と奥座敷を仕切るふすまを取り外して、奥座敷の床の間に祭壇を組んで葬儀をやりました。

誰の葬儀だったのかまでは覚えていません。
しかし、中学生くらいの時おかしなことに気付いたのです。

私の家では、私が生まれてから誰一人として亡くなっていないのです。
何の話題だったか、家族で私の曾祖父母の話になり、二人とも私が生まれる以前に亡くなっていることを知ったのです。

当時祖母は健在でしたし、祖父は父が子供の頃に亡くなっていると聞かされていたので、私の記憶と食い違います。
そして、祖母にそのことを話すと驚いたように教えてくれました。

実は私の曾祖母は私が生まれる一ヶ月前になくなっていたのです。
その曾祖母の葬儀が、自宅で床の間に祭壇を組んで行われていたのです。

曾祖母は私が生まれるのを、それは楽しみにしていたそうです。
祖母は『お腹の中から見てたんだねぇ・・・』と言っていました。
一緒にお腹に入っていた姉(あ私、双子です)も『そう、そんな記憶があるんだけどさあ・・・』となんとなく記憶があるようでした。

おととい、祖母の葬儀を終えてなんとなく誰かに聞いてもらいたくなりました。