学生の頃、酒の席で聞いた話なんだけどさ。

一緒に飲んでた友達が連れてきた彼女から聞いたんだけど、その子の地元の海ですっごい綺麗な夕焼けが見えるんだって。
すっごい、この世のものとは思えないほど綺麗な夕焼けなんだって。

で、沈んでく夕焼けに見とれてると、向こうから打ち寄せる波の中に1本だけ黒い波が打ち寄せてくるんだって。

その波は他の波と違って砂浜で引き返さずに、夕焼けを見とれてる人の足元まできて、そのまま波になって一緒に海に連れて行かれるらしい。
遺体は絶対にあがることはなくて・・・地元の人は夕焼けの日は海岸に近寄らないようにするんだとか。

海水浴客が多い所で旅館なんかも結構あるから風評被害を嫌って外者には大きな声では言わないらしいけど、旅館の人なんかも夕焼けの日はそれとなくお客を引き止めるんだって。

ちなみに死期が近い人、自殺願望のある人がその夕焼けを見ると波が現れるらしい。
途中で気づいて逃げ延びた人もいるとか。

そのときに詳しい場所を聞かなかったからどこの海か知らないんだけど、どこか知ってる人いない?
もしくは泊まった旅館で、それとなくそんな話を聞いたとかでもいいんだけど。

その女の子が話したなかで場所のヒントになりそうなのがある。

・海水浴客が多い。
・遺体は岸に上がらず、大陸の方にも行かないって言ってたからたぶん日本海側。
・強い方言とかなまりはなかった。

わかる人いるかな?