今から三年くらい前かな?怖い思いをしました。

当時高校三年生だった私(男)はGW中に一人でキャンプに行きました。
マウンテンバイクに装備一式を積んで「さあ出かけよう!」と思った瞬間にタイヤがものすごい音をたててパンク。
出鼻をくじかれて半泣きになりながら修理をして出かけました。
今でもパンクした時にキャンプを諦めときゃよかったと思います。

私は海沿いの道まで出ると海沿いに北上しました。
しかし、十キロほど走ったところでまたパンク・・・。
私の修理の仕方が悪かったのか?と思い三キロほど歩いてやっと見つけた自転車屋で直してもらうと、私が修理したところとは別にもう一箇所パンクしていたようです。
気を取り直してまた走り出し15キロほどいったところで山道に入る分かれ道にきたので海に背を向け山を目指しました。

二時間ほど山道を登ると某公園があり中にキャンプ場を発見。
しかしGWはシーズンではないため閉まっていました。
仕方なくもう少し進み小川を見つけたのでそこに泊まることに。

その小川は杉林の中にあり熊笹が近くに茂っていました。
そこで熊笹と川辺の境にテントを組み立てシチューを作り、その日は早めに寝ましたが、その夜私は「ガサガサ」という変な物音で目が覚めました・・・。

それはだいたい深夜一時半くらいだったと思います。
その夜は満月ではありませんでしたが、月明かりでテントに熊笹の影がしっかりと映っていました。
その熊笹の影が音と共に揺れています。

私は「狸でもきたのかな?」と思ったのですが違いました。

その音はテントの周りを犬が走るくらいのスピード?で回っているんです。
熊笹を揺らす「ガサガサ」という音と、川原の石を蹴る音が交互に聞こえてきます。
しかも、それは段々テントに近づくように回っています
そしてそれはまた別の音を出し始めました。

「クタクタクタクタクタ」

変な鳴き声?でした。

私は恐怖でどうすることも出来ず、テントの外の熊笹が揺れるのを見ていました。
その音がテントにさらに近づいたとき、音の主らしき影がテントに映りました。
小さな人のような二本足の動物で全身に毛が生えているらしいことが影から確認できました。

そしてその影はまさにテントに触る直前の距離で突然「バシュッ」と音をたてて消えてしまいました。

私はその後大声で歌い怖さを紛らわせて、明るくなると同時に荷物を片付けて山を下りようとしました。
鍋に半分残しておいたシチューが洗ったかのように無くなり、マウンテンバイクはまたパンクしていました。

ちなみに自転車はパンク修理せず簡易ボンベで空気だけ入れて何とか走るように。
シチューの鍋はなぜか近くの杉の木の4メートルくらい上の枝に引っかかっていました。

やっとこさ家に帰りテントを洗うためにもう一度広げると、テントの天井にペットボトルの蓋ほどの小さな赤茶色の手形がびっしりとついていました。

あれは何だったのでしょうか?
今でも思い出すと怖いです・・・。