最初に俺はどっちかと言うと幽霊否定派なんだが、前に不思議な体験をしたので投下。
家はマナーとか風習にうるさい家庭で、ドアなどガッチャンと音たてたり、夜に音楽聞いたり口笛吹いたりするだけですっ飛んできて怒るような感じ。
当時、反抗期ということもあり、そんなことに腹立て夜中遊びまわって廃墟とか心霊スポットに行きまくってた。
んで、幽霊見付けたら一発殴ってみたいと思ってたんだけど、どこも結局何も出ず。
何日も遭遇出来ないからイライラして友達二人と、ある有名な廃墟に行ってみた。
そこは山の中にある廃墟で、庭に手作り風なブランコがあるんだけど、風でキーコキーコいってていい感じに雰囲気が出てたのね。
ワクワクしながらライターのみで進んで行ったんだけど、水溜まりが小さな川みたいになってて(膝下位まであった)先進めなくなってたから、断念して今日はもう引き返そうと近くのコンビニまでジュースを買いに行った。
そしたら、友人たちの首にハッキリと首を絞めるような手形がついてた。
一人は片手、もう一人は顎の下に指が四つずつついていて両手だった。
家はマナーとか風習にうるさい家庭で、ドアなどガッチャンと音たてたり、夜に音楽聞いたり口笛吹いたりするだけですっ飛んできて怒るような感じ。
当時、反抗期ということもあり、そんなことに腹立て夜中遊びまわって廃墟とか心霊スポットに行きまくってた。
んで、幽霊見付けたら一発殴ってみたいと思ってたんだけど、どこも結局何も出ず。
何日も遭遇出来ないからイライラして友達二人と、ある有名な廃墟に行ってみた。
そこは山の中にある廃墟で、庭に手作り風なブランコがあるんだけど、風でキーコキーコいってていい感じに雰囲気が出てたのね。
ワクワクしながらライターのみで進んで行ったんだけど、水溜まりが小さな川みたいになってて(膝下位まであった)先進めなくなってたから、断念して今日はもう引き返そうと近くのコンビニまでジュースを買いに行った。
そしたら、友人たちの首にハッキリと首を絞めるような手形がついてた。
一人は片手、もう一人は顎の下に指が四つずつついていて両手だった。
だけど、アザとかではなく、粉みたいな感じのがついていた。
本人達も別に苦しくなかったと言ってたし、廃墟だから壁とかの塗装が手について、それで首に触ったんじゃね?首が恋しかったの?とか笑い話にしながら首の粉を洗面所の水で洗い流しコンビニを出て、みんな眠いし帰ることに。
三人で二台のバイクで来ていて、俺は一人でバイクに、友達は二人で一台のバイクに乗って走ってた。
最初は普通に話ながら走ったんだが、川沿いの土手(金八みたいな所)に来たら友人達のバイクが突然フラフラしだして、俺のバイクの後輪に接触。
俺はバランスを崩して土手を途中まで転げ落ちんだが、スピードがあまり出てなかったし、草がクッションになって幸いヒザと肘を擦り傷くらいしか負わなかった。
ふざけたことしやがってと思い、友人達のところへ行くと二人とも真剣な顔して謝ってきた。
あんまり覚えてないけど、気が付いたらぶつかってたと何回も言ってきたので、二人とも眠気が酷かったんだろうと思うようにして許した。
バイクも擦り傷程度だったし、俺の物ではなく友人のバイクだったから別にいいやと思い、自分の家の近くまで行き、友人にバイクを返し、友人達は眠そうに帰っていった。
俺は玄関をそっと閉め、泥だらけだったので風呂に入って汚れを落としながら浴室の鏡を見た。
両手の跡が残ってた友人は顎の下に四つずつ指の跡がついてたな・・・それって自分でつけるのは不可能じゃないか?
後ろから首を掴まないとつかない跡だな。
まぁ、あんまり怖がらない俺を怖がらせようと、友人同士でグルを組んだんだろと思っていた。
もし幽霊だとしたらみみっちい奴だな笑える・・・とか考え、風呂を出て眠りにつくことにしたんだが、夢をみた。
細かい内容は忘れたが、高い所から落ちたような衝撃で、俺は目が覚めた。
その瞬間いきなり右横胸に重さを感じ(左を下にして寝ていた)、初めての金縛りにあった。
周りにも胸の上には誰もいない。
しかし胸が圧迫されて息が出来ない、そして腕も手首からは動き、足は指だけ動く。
それで苦しくてバタバタして、汚ねぇぞとか頭の中で思ってたら突然ふっと軽くなって全部のパーツが動くようになった。
俺は冷静に疲れてたんだなっと思い寝直した。
次の日の朝、学校へ行くための準備をしてた時、俺の部屋に隣の部屋から兄貴が来て、「夜中に壁をノックするな!」と言ってきた。
俺は「ノックなんかするか!用があるならドアをノックするわ!」と言った。
そして、金縛りに初めてあったこと、ひょっとしたら何か連れてきたかもよ?とか話したら、「馬鹿なこと言わなくていいからノックするな」と言って会社に出掛けて行った。
それから学校では特別何もなく、首に跡がついてた二人も特に何もなかったと話していた。
そして、テストが近いから、夜中の出歩きは当分自粛しようと話し合い、俺たちはそれぞれ家に帰った。
夜ヘッドフォンで音楽を聞いていたら突然コンポの電源が落ちた。
トラックの違法電波か?と思い気にせずまた電源を入れて数分したら今度はピッっといって電気が消えた。
部屋の電気は、リモコンと壁のスイッチ、あと根本のコードを引っ張る、の三つでしかアクセス出来ない。
しかし壁とコードで消すと音はせず消えるが、リモコンで消すとピッっと音がなる。
となるとリモコンを間違えて踏んだか、トラックの違法電波か幽霊(笑)しかないが、俺はリモコンとかは使わずリモコンには電池が入っていなかった。
原因は違法電波ということにして電気をつけたら、今度はまたコンポの電源が落ちた。
さすがに頭にきて、ふざけんなよこの野郎!とコンポに叫んだら壁がガタッと音を立てて、その日は好調に電気類は動いたが、夜俺が叫んだから母ちゃんが勢いよく来て怒られた。
次の日休日で兄貴と一緒に何かのゲームをやっていたら突然部屋の電気がピッっと消えて、コンポの電源が入りCDを流し始めた。
またトラックかよ。と俺は落ちついて電気をまずつけてコンポを消したら、兄貴はなんかこの部屋おかしくない?と聞くからトラックの違法電波じゃない?と言った。
そしたら「今までによくあったのか?」と聞くので「昨日が初めてだ」と答えた。
すると兄貴は「違法電波なら三年住んでいる間に何回も体験してもいいんじゃないか?家電にまで影響する強い電波なら周りの家や俺(兄貴)の部屋(兄貴も同じ電気を使っていた)でも同じことが起こってもいいんじゃないか?お前本当に何か連れてきたのかもしれないぞ」と言い出したので少し気味が悪く感じた。
兄貴は真面目な性格で、「幽霊?そんなのいたら家賃払わせる」と普段から言っているので、兄貴が幽霊を示唆するようなことを言うのは珍しかった。
それで俺も少し意識するようになり始めた。
そうこうしてる間にとうとうテレビが消え、兄貴が気味悪がって部屋に帰っていった。
意識はしたが、俺には一発殴るという野望があったので、まぁいいやくらいにしか思わなかった。
そうして日か過ぎていき、次の週の休みになる頃には電気が消えるのもなれて、消えるたびに「ウザイんだよ!とか直接出て来いよ!」とか言ってた。
決まってそういうと壁がゴトッと音がなった。
その日は夜中にお腹が減ったか喉が渇いたかで、コンビニに行って目的のものを買ったり立ち読みして帰ってきたら、兄貴が部屋の前にいて話があると兄貴の部屋に呼ばれた。
なんでも夜中に壁をハンガーみたいな細いものでガリガリやってる音が聞こえたから俺の部屋に文句を言おうときたらしい。
俺はその時コンビニに行っていたので当然いなかったので、さすがに兄貴もビックリして部屋の前で待っていたらしい。
俺は、「いつもそんな感じだから気にしないよ」と言い、部屋に行った。
明らかに何か異変を感じたが、「だったら出てこい」とボソリと言い、寝ることにした。
しばらくして、深い眠りについていた俺は突然低い声で、「オイッ!」って言われて起こされた。(その時は仰向けだった)
目を開けた瞬間に何か来たなと感じた。
当然金縛り付き。
俺は動くパーツを探していた。
手は全く動かないのだが、足はまるまる動くと確信した時、右足の足元に赤いワンピース?を着た髪の長い女の子が立っていた。
俺は凄く冷静で、今なら蹴れるんじゃね?とか考えて軽く蹴ってみた。
見事に女の子の足に当たった。
感触は表面はゴムで中身は金属みたいな感じだったのを鮮明に覚えている。
そんなバカみたいな体の構造の奴に勝てるわけねぇとか思って焦ってたら、俺の右目の視界にワンピースの裾が入るか入らないかのギリギリの頭の上んとこにきていた。
そのあと視界から完全に消えたんだが、俺はずっと見続けていたら、今度は俺の左側からドアップで顔を俺の顔に近づけてきた。
心臓が本当に一瞬止まったと思う。
女の子は髪が長く歳は十歳満たないくらいだと思う。
表情は口元は笑ってるんだが無表情で、マネキンみたいな感じだった。
近付けてくる顔が止まり、顔を固定したまま俺の腹の上にまたがり腰を下ろし、両手を俺の肩におき、力を込めて押してきた。
その力がハンパなくて呻き声もあげれなくなってた。
肩が砕けるんじゃないかと思ったほど力強く、とても女の子が出せる力じゃなかった。
そしてそれに重い。
本当に金属とゴムで出来てるんじゃないかと思った。
そんな事お構いなしにその女の子は、顔を俺の右耳に近づけ何か言っていた。
息も首にかかっていたが、ハッキリと聞ける距離なのに理解が出来なかった。
ビデオの男の声をスロー再生で伸びきった声みたいな感じでゆっくりでもなく普通のペースで喋っている感じ。
本当にこの世の言葉ではない感じだった。
もうその時点で俺は汗も出ないほどガクガクしてた。
女の子が一通り喋ると、今度は首を絞めようしてきた。
あんな力で首なんか絞められた首がへし曲がると思い、必死に女の子のけつをヒザげりしてた。
だけど相変わらず女の子の体はゴムと金属で全く効いてない。
というか蹴れば若干でも体が動くと思うんだが、全く動かない。
半分だめだなと諦めていた時、誰かがトイレのドアをおもいっきり強く閉めた。
バッタンという音がして女の子が、「ぅあぁ~」とか言いながら急にふっと消えた。
そのあと飛び起きてあたりをきょろきょろして、安全を確保しても不安でずっと朝が来るまできょろきょろし続けた。
ヒザからは擦り傷の後から血が出ていた。
次の日俺が疲れた顔して朝食を食べていると、母ちゃんが俺の顔を見て、あらたまった様子で、「昨日は危なかったんじゃない?」と聞いてきた。
俺はビックリしたが、今までのことを全部話した。
そしたらなんとなく分かってたって言ってた。
霊感とかはないが、勘がハンパなくいい人で、危ない思いしてるんじゃないかと思ったらしい。
だから大きな音出せばいなくなるともなんとなく分かったって言っていた。
だけど、俺の部屋に入るのは怖くて嫌だったらしいwww
それから母ちゃんが婆ちゃんに、酒みたいなのと塩を貰ってきて部屋の一番高いとこに置きなさいって言ってきた。
その通りにしたら以後、違法電波も女の子もノックも全くなくなった。
だけど、備えてたお酒みたいなのは一日で干からび、塩は茶色く変色してた。
きっと夏だからだなぁと思い過ごすことにしてた。
ちなみに母ちゃんにその後、色々話を聞くと、母ちゃんも小さい頃に不思議な体験をして、婆ちゃんに同じ物を用意してもらったららしい。
あと、首に跡がついた二人だが、全く何も起きず逆に俺の話をバカにしてた。
兄貴はその後、そのことでは何もなかったと言っていた。
結局女の子の目的が何だったのかとかは、分からないまま終わったが、なぜか俺は視界に入るか入らないかのところが、それから五年経った今でも凄く怖い。
風呂場の鏡も、風景も、何もかも、目を離す瞬間に女の子が映ってそうな気がする。
終わりです。
本人達も別に苦しくなかったと言ってたし、廃墟だから壁とかの塗装が手について、それで首に触ったんじゃね?首が恋しかったの?とか笑い話にしながら首の粉を洗面所の水で洗い流しコンビニを出て、みんな眠いし帰ることに。
三人で二台のバイクで来ていて、俺は一人でバイクに、友達は二人で一台のバイクに乗って走ってた。
最初は普通に話ながら走ったんだが、川沿いの土手(金八みたいな所)に来たら友人達のバイクが突然フラフラしだして、俺のバイクの後輪に接触。
俺はバランスを崩して土手を途中まで転げ落ちんだが、スピードがあまり出てなかったし、草がクッションになって幸いヒザと肘を擦り傷くらいしか負わなかった。
ふざけたことしやがってと思い、友人達のところへ行くと二人とも真剣な顔して謝ってきた。
あんまり覚えてないけど、気が付いたらぶつかってたと何回も言ってきたので、二人とも眠気が酷かったんだろうと思うようにして許した。
バイクも擦り傷程度だったし、俺の物ではなく友人のバイクだったから別にいいやと思い、自分の家の近くまで行き、友人にバイクを返し、友人達は眠そうに帰っていった。
俺は玄関をそっと閉め、泥だらけだったので風呂に入って汚れを落としながら浴室の鏡を見た。
両手の跡が残ってた友人は顎の下に四つずつ指の跡がついてたな・・・それって自分でつけるのは不可能じゃないか?
後ろから首を掴まないとつかない跡だな。
まぁ、あんまり怖がらない俺を怖がらせようと、友人同士でグルを組んだんだろと思っていた。
もし幽霊だとしたらみみっちい奴だな笑える・・・とか考え、風呂を出て眠りにつくことにしたんだが、夢をみた。
細かい内容は忘れたが、高い所から落ちたような衝撃で、俺は目が覚めた。
その瞬間いきなり右横胸に重さを感じ(左を下にして寝ていた)、初めての金縛りにあった。
周りにも胸の上には誰もいない。
しかし胸が圧迫されて息が出来ない、そして腕も手首からは動き、足は指だけ動く。
それで苦しくてバタバタして、汚ねぇぞとか頭の中で思ってたら突然ふっと軽くなって全部のパーツが動くようになった。
俺は冷静に疲れてたんだなっと思い寝直した。
次の日の朝、学校へ行くための準備をしてた時、俺の部屋に隣の部屋から兄貴が来て、「夜中に壁をノックするな!」と言ってきた。
俺は「ノックなんかするか!用があるならドアをノックするわ!」と言った。
そして、金縛りに初めてあったこと、ひょっとしたら何か連れてきたかもよ?とか話したら、「馬鹿なこと言わなくていいからノックするな」と言って会社に出掛けて行った。
それから学校では特別何もなく、首に跡がついてた二人も特に何もなかったと話していた。
そして、テストが近いから、夜中の出歩きは当分自粛しようと話し合い、俺たちはそれぞれ家に帰った。
夜ヘッドフォンで音楽を聞いていたら突然コンポの電源が落ちた。
トラックの違法電波か?と思い気にせずまた電源を入れて数分したら今度はピッっといって電気が消えた。
部屋の電気は、リモコンと壁のスイッチ、あと根本のコードを引っ張る、の三つでしかアクセス出来ない。
しかし壁とコードで消すと音はせず消えるが、リモコンで消すとピッっと音がなる。
となるとリモコンを間違えて踏んだか、トラックの違法電波か幽霊(笑)しかないが、俺はリモコンとかは使わずリモコンには電池が入っていなかった。
原因は違法電波ということにして電気をつけたら、今度はまたコンポの電源が落ちた。
さすがに頭にきて、ふざけんなよこの野郎!とコンポに叫んだら壁がガタッと音を立てて、その日は好調に電気類は動いたが、夜俺が叫んだから母ちゃんが勢いよく来て怒られた。
次の日休日で兄貴と一緒に何かのゲームをやっていたら突然部屋の電気がピッっと消えて、コンポの電源が入りCDを流し始めた。
またトラックかよ。と俺は落ちついて電気をまずつけてコンポを消したら、兄貴はなんかこの部屋おかしくない?と聞くからトラックの違法電波じゃない?と言った。
そしたら「今までによくあったのか?」と聞くので「昨日が初めてだ」と答えた。
すると兄貴は「違法電波なら三年住んでいる間に何回も体験してもいいんじゃないか?家電にまで影響する強い電波なら周りの家や俺(兄貴)の部屋(兄貴も同じ電気を使っていた)でも同じことが起こってもいいんじゃないか?お前本当に何か連れてきたのかもしれないぞ」と言い出したので少し気味が悪く感じた。
兄貴は真面目な性格で、「幽霊?そんなのいたら家賃払わせる」と普段から言っているので、兄貴が幽霊を示唆するようなことを言うのは珍しかった。
それで俺も少し意識するようになり始めた。
そうこうしてる間にとうとうテレビが消え、兄貴が気味悪がって部屋に帰っていった。
意識はしたが、俺には一発殴るという野望があったので、まぁいいやくらいにしか思わなかった。
そうして日か過ぎていき、次の週の休みになる頃には電気が消えるのもなれて、消えるたびに「ウザイんだよ!とか直接出て来いよ!」とか言ってた。
決まってそういうと壁がゴトッと音がなった。
その日は夜中にお腹が減ったか喉が渇いたかで、コンビニに行って目的のものを買ったり立ち読みして帰ってきたら、兄貴が部屋の前にいて話があると兄貴の部屋に呼ばれた。
なんでも夜中に壁をハンガーみたいな細いものでガリガリやってる音が聞こえたから俺の部屋に文句を言おうときたらしい。
俺はその時コンビニに行っていたので当然いなかったので、さすがに兄貴もビックリして部屋の前で待っていたらしい。
俺は、「いつもそんな感じだから気にしないよ」と言い、部屋に行った。
明らかに何か異変を感じたが、「だったら出てこい」とボソリと言い、寝ることにした。
しばらくして、深い眠りについていた俺は突然低い声で、「オイッ!」って言われて起こされた。(その時は仰向けだった)
目を開けた瞬間に何か来たなと感じた。
当然金縛り付き。
俺は動くパーツを探していた。
手は全く動かないのだが、足はまるまる動くと確信した時、右足の足元に赤いワンピース?を着た髪の長い女の子が立っていた。
俺は凄く冷静で、今なら蹴れるんじゃね?とか考えて軽く蹴ってみた。
見事に女の子の足に当たった。
感触は表面はゴムで中身は金属みたいな感じだったのを鮮明に覚えている。
そんなバカみたいな体の構造の奴に勝てるわけねぇとか思って焦ってたら、俺の右目の視界にワンピースの裾が入るか入らないかのギリギリの頭の上んとこにきていた。
そのあと視界から完全に消えたんだが、俺はずっと見続けていたら、今度は俺の左側からドアップで顔を俺の顔に近づけてきた。
心臓が本当に一瞬止まったと思う。
女の子は髪が長く歳は十歳満たないくらいだと思う。
表情は口元は笑ってるんだが無表情で、マネキンみたいな感じだった。
近付けてくる顔が止まり、顔を固定したまま俺の腹の上にまたがり腰を下ろし、両手を俺の肩におき、力を込めて押してきた。
その力がハンパなくて呻き声もあげれなくなってた。
肩が砕けるんじゃないかと思ったほど力強く、とても女の子が出せる力じゃなかった。
そしてそれに重い。
本当に金属とゴムで出来てるんじゃないかと思った。
そんな事お構いなしにその女の子は、顔を俺の右耳に近づけ何か言っていた。
息も首にかかっていたが、ハッキリと聞ける距離なのに理解が出来なかった。
ビデオの男の声をスロー再生で伸びきった声みたいな感じでゆっくりでもなく普通のペースで喋っている感じ。
本当にこの世の言葉ではない感じだった。
もうその時点で俺は汗も出ないほどガクガクしてた。
女の子が一通り喋ると、今度は首を絞めようしてきた。
あんな力で首なんか絞められた首がへし曲がると思い、必死に女の子のけつをヒザげりしてた。
だけど相変わらず女の子の体はゴムと金属で全く効いてない。
というか蹴れば若干でも体が動くと思うんだが、全く動かない。
半分だめだなと諦めていた時、誰かがトイレのドアをおもいっきり強く閉めた。
バッタンという音がして女の子が、「ぅあぁ~」とか言いながら急にふっと消えた。
そのあと飛び起きてあたりをきょろきょろして、安全を確保しても不安でずっと朝が来るまできょろきょろし続けた。
ヒザからは擦り傷の後から血が出ていた。
次の日俺が疲れた顔して朝食を食べていると、母ちゃんが俺の顔を見て、あらたまった様子で、「昨日は危なかったんじゃない?」と聞いてきた。
俺はビックリしたが、今までのことを全部話した。
そしたらなんとなく分かってたって言ってた。
霊感とかはないが、勘がハンパなくいい人で、危ない思いしてるんじゃないかと思ったらしい。
だから大きな音出せばいなくなるともなんとなく分かったって言っていた。
だけど、俺の部屋に入るのは怖くて嫌だったらしいwww
それから母ちゃんが婆ちゃんに、酒みたいなのと塩を貰ってきて部屋の一番高いとこに置きなさいって言ってきた。
その通りにしたら以後、違法電波も女の子もノックも全くなくなった。
だけど、備えてたお酒みたいなのは一日で干からび、塩は茶色く変色してた。
きっと夏だからだなぁと思い過ごすことにしてた。
ちなみに母ちゃんにその後、色々話を聞くと、母ちゃんも小さい頃に不思議な体験をして、婆ちゃんに同じ物を用意してもらったららしい。
あと、首に跡がついた二人だが、全く何も起きず逆に俺の話をバカにしてた。
兄貴はその後、そのことでは何もなかったと言っていた。
結局女の子の目的が何だったのかとかは、分からないまま終わったが、なぜか俺は視界に入るか入らないかのところが、それから五年経った今でも凄く怖い。
風呂場の鏡も、風景も、何もかも、目を離す瞬間に女の子が映ってそうな気がする。
終わりです。
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