中学生の頃、友達と二人で雪遊びをしていたら雪に埋まった。
雪国の人なら分かると思うが、積もった雪に埋まると自力で抜け出すのはキツイ。
俺は腰の辺りまでズッポリ埋まってしまい、友達が引っ張っても抜けない。
そこで、友達に助けを呼んで来てもらうことにした。
俺達が遊んでいたのは、家の裏にある小さな山。
学校でもスキー実習や冬のスキー遠足で使われる場所だった。
埋まった場所は、枯れ木に囲まれた広い雪原。
なだらかな斜面になっていて、その下の方でポツンと取り残された形だった。
数分待ったが、友達は来ない。
山から家のある所までは、走って10分そこそこ。
俺はボーッと雪景色を眺めていた。
雪国の人なら分かると思うが、積もった雪に埋まると自力で抜け出すのはキツイ。
俺は腰の辺りまでズッポリ埋まってしまい、友達が引っ張っても抜けない。
そこで、友達に助けを呼んで来てもらうことにした。
俺達が遊んでいたのは、家の裏にある小さな山。
学校でもスキー実習や冬のスキー遠足で使われる場所だった。
埋まった場所は、枯れ木に囲まれた広い雪原。
なだらかな斜面になっていて、その下の方でポツンと取り残された形だった。
数分待ったが、友達は来ない。
山から家のある所までは、走って10分そこそこ。
俺はボーッと雪景色を眺めていた。
すると、10メートルほど離れた所の雪が、妙に盛り上がっているのに気付いた。
最初は何も無かったはずだと思っていると、盛り上がった場所から人間が出て来た。
妙に小柄な奴で、身長は1メートルあるかどうか。
そいつは、キョロキョロ周りを見回してから、俺の方を見た。
頭から黒い毛皮のようなものを被っていたので顔までは分からなかったが、片手に肉切り包丁を持っているのが分かって、背筋が凍りついた。
そいつは、少しずつ俺に近づいて来た。
足が悪いのか、普通よりもスピードは遅い。
それでも、逃げ場のない俺は恐怖の絶頂を迎えていた。
大声を出したかったが、声も出せない。
雪玉を作って投げようとも思ったが、走って来たらと思うと何も出来なかった。
そいつが4~5メートルの距離まで近づいた時、友達の声が聞こえた気がした。
俺は声を振り絞って「お~い!」と叫んだ。
すると、友達の声が返って来た。
次の瞬間、そいつは忽然と消えていた。
数人の友達に抜いてもらった後で周りを見ると、そいつの着ていた毛皮の毛が落ちているのに気付いて、俺は腰を抜かした。
その毛を拾った友達が一言。
「これ髪の毛だよ」
その山では、二度と遊ばなくなった。
そいつが何だったのか、誰に聞いても何も分からないまま。
最初は何も無かったはずだと思っていると、盛り上がった場所から人間が出て来た。
妙に小柄な奴で、身長は1メートルあるかどうか。
そいつは、キョロキョロ周りを見回してから、俺の方を見た。
頭から黒い毛皮のようなものを被っていたので顔までは分からなかったが、片手に肉切り包丁を持っているのが分かって、背筋が凍りついた。
そいつは、少しずつ俺に近づいて来た。
足が悪いのか、普通よりもスピードは遅い。
それでも、逃げ場のない俺は恐怖の絶頂を迎えていた。
大声を出したかったが、声も出せない。
雪玉を作って投げようとも思ったが、走って来たらと思うと何も出来なかった。
そいつが4~5メートルの距離まで近づいた時、友達の声が聞こえた気がした。
俺は声を振り絞って「お~い!」と叫んだ。
すると、友達の声が返って来た。
次の瞬間、そいつは忽然と消えていた。
数人の友達に抜いてもらった後で周りを見ると、そいつの着ていた毛皮の毛が落ちているのに気付いて、俺は腰を抜かした。
その毛を拾った友達が一言。
「これ髪の毛だよ」
その山では、二度と遊ばなくなった。
そいつが何だったのか、誰に聞いても何も分からないまま。
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