大学時代の話。
私は地元の大学に通っていた。
いつも授業で一緒になるAという人が実は小学校の時の同級生だと知り、仲良くなった。
互いの家に泊まったりするくらいの仲になり、懐かしい話もたくさんした。
そんなある日。
私はいつものようにA宅に泊まるつもりで遊びに行った。
その日はA家族は全員不在で、雰囲気的に怖い話になって、定番の話をいくつか語り合ったあと、「そう言えば、近くにやばいスポットがあるよな!」とAが言った
私「◯◯団地の裏の◯山にある呪われた廃墟!」
私は内心苦笑した。
私もそこはよく知っていたからだ私
実はその廃墟は単なる一軒家の廃墟で、昔は祖父の知人が住んでいたのだ私
小高い山の中にぽつんとあるのでロケーションは怖そうだが、何の曰くもない・・・。
私は地元の大学に通っていた。
いつも授業で一緒になるAという人が実は小学校の時の同級生だと知り、仲良くなった。
互いの家に泊まったりするくらいの仲になり、懐かしい話もたくさんした。
そんなある日。
私はいつものようにA宅に泊まるつもりで遊びに行った。
その日はA家族は全員不在で、雰囲気的に怖い話になって、定番の話をいくつか語り合ったあと、「そう言えば、近くにやばいスポットがあるよな!」とAが言った
私「◯◯団地の裏の◯山にある呪われた廃墟!」
私は内心苦笑した。
私もそこはよく知っていたからだ私
実はその廃墟は単なる一軒家の廃墟で、昔は祖父の知人が住んでいたのだ私
小高い山の中にぽつんとあるのでロケーションは怖そうだが、何の曰くもない・・・。
知人さんはそこをセカンドハウスとして使い、趣味で大量の鳥を飼育していたのだ私
晩年足を悪くして鳥を売って引き払い、物件だけが残ったというわけ。
まさかあそこが心霊スポット扱いとは・・・。
私はあえてネタバラシせず聞いていた。
するとAが「今から行かない?特にやることもないし」と提案してきたので、私は誘いに乗り、夜8時頃に二人で自転車で廃墟に向かった。
20分ほど走り、到着。
◯山は山と言っても住宅街の裏手にあり、丘みたいなものだ。
雑木林になっているがあまり深くはなく、廃墟にも歩いて5分ほどで着く。
A「行くか・・・」
Aは楽しげだったが、私は何も起きないという確信があったので笑いを噛み殺していた。
二人で懐中電灯を片手に山道に入る。
しばらく歩いた・・・。
おかしい。
15分は歩いている。
そんなに歩けば反対側に抜けてしまうだろうに・・・。
A「結構かかるなー」
Aは疑うこともなく言うが、私は怖くて仕方なかった。
場所を間違えた?
それはない。
それに、間違っていたとしても距離的にこれだけ歩けば反対側に出ないと変だし・・・。
何かと話しかけて来るAに答えつつ、30分は歩いた頃に急に視界がひらけた。
「何だ!?」
二人とも思わず声をあげてしまった。
雑木林を抜けた先がだだっ広い草原になっていた。
もう、相当広い。
東京ドームが二つは建つくらいの広さ。
奇妙なことに月もないのに真っ暗ではなく、日の入り直前くらいの薄明るさだった。
勿論こんなに広い敷地があるわけない。
住宅街と団地に挟まれた土地なんだから。
辺りを見回すと、遥か遠くにぽつんと一軒家があり、そこから明かりが漏れていた。
あり得ないことだが、その明かりがだだっ広い草原を照らしているようだ。
「あれは・・・廃墟じゃないよな・・・」
「うん・・・違うけど・・・」
二人とも混乱していた。
なのに、その一軒家になぜか行くことにした。
近づいてみたら、デカイ。
むちゃくちゃデカイ。
一軒家どころか体育館くらいある。
照明がギラギラとついていて眩しい。
建物は綺麗で、新しい。
しばらく呆然と眺めた。
人の気配は感じないし、無音。
なんとなく顔を見合わせ、入ってみようとした時、扉にバン!!とボールか何かがぶつかったような音がして、建物の電気が消えた。
続いて、ペタペタと裸足で誰かがこちらに駆け寄る足音がした。
その瞬間二人とも元きた方向に走り出した!
とにかく逃げなきゃいけない感じがした。
男二人で情けないことに手を握り合いながら走った!
なぜか帰りはあっという間に下山でき、自転車をかっ飛ばしてコンビニに避難。
二人きりで過ごす気にはなれず、友達に電話しまくって酒盛り中の友達宅に押しかけた。
後日落ち着いてから調べてみたが、何もわからなかった。
宗教施設でも建ったのかと思ってみたけど、それなら近所で噂になるし、祖父母、両親に聞いてみても、廃墟の物件は壊されていて何にもないはずだと言う。
夏の終わりに今度はA含む友達4人で突撃してみたが、15分も歩けば反対側に抜けるだけだった
だだっ広い草原も体育館もなかった。
晩年足を悪くして鳥を売って引き払い、物件だけが残ったというわけ。
まさかあそこが心霊スポット扱いとは・・・。
私はあえてネタバラシせず聞いていた。
するとAが「今から行かない?特にやることもないし」と提案してきたので、私は誘いに乗り、夜8時頃に二人で自転車で廃墟に向かった。
20分ほど走り、到着。
◯山は山と言っても住宅街の裏手にあり、丘みたいなものだ。
雑木林になっているがあまり深くはなく、廃墟にも歩いて5分ほどで着く。
A「行くか・・・」
Aは楽しげだったが、私は何も起きないという確信があったので笑いを噛み殺していた。
二人で懐中電灯を片手に山道に入る。
しばらく歩いた・・・。
おかしい。
15分は歩いている。
そんなに歩けば反対側に抜けてしまうだろうに・・・。
A「結構かかるなー」
Aは疑うこともなく言うが、私は怖くて仕方なかった。
場所を間違えた?
それはない。
それに、間違っていたとしても距離的にこれだけ歩けば反対側に出ないと変だし・・・。
何かと話しかけて来るAに答えつつ、30分は歩いた頃に急に視界がひらけた。
「何だ!?」
二人とも思わず声をあげてしまった。
雑木林を抜けた先がだだっ広い草原になっていた。
もう、相当広い。
東京ドームが二つは建つくらいの広さ。
奇妙なことに月もないのに真っ暗ではなく、日の入り直前くらいの薄明るさだった。
勿論こんなに広い敷地があるわけない。
住宅街と団地に挟まれた土地なんだから。
辺りを見回すと、遥か遠くにぽつんと一軒家があり、そこから明かりが漏れていた。
あり得ないことだが、その明かりがだだっ広い草原を照らしているようだ。
「あれは・・・廃墟じゃないよな・・・」
「うん・・・違うけど・・・」
二人とも混乱していた。
なのに、その一軒家になぜか行くことにした。
近づいてみたら、デカイ。
むちゃくちゃデカイ。
一軒家どころか体育館くらいある。
照明がギラギラとついていて眩しい。
建物は綺麗で、新しい。
しばらく呆然と眺めた。
人の気配は感じないし、無音。
なんとなく顔を見合わせ、入ってみようとした時、扉にバン!!とボールか何かがぶつかったような音がして、建物の電気が消えた。
続いて、ペタペタと裸足で誰かがこちらに駆け寄る足音がした。
その瞬間二人とも元きた方向に走り出した!
とにかく逃げなきゃいけない感じがした。
男二人で情けないことに手を握り合いながら走った!
なぜか帰りはあっという間に下山でき、自転車をかっ飛ばしてコンビニに避難。
二人きりで過ごす気にはなれず、友達に電話しまくって酒盛り中の友達宅に押しかけた。
後日落ち着いてから調べてみたが、何もわからなかった。
宗教施設でも建ったのかと思ってみたけど、それなら近所で噂になるし、祖父母、両親に聞いてみても、廃墟の物件は壊されていて何にもないはずだと言う。
夏の終わりに今度はA含む友達4人で突撃してみたが、15分も歩けば反対側に抜けるだけだった
だだっ広い草原も体育館もなかった。
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