小学校の時の実話。
小4だった俺は当時「壁新聞係」という係をやっていた。
廊下の掲示板に貼られた手作り新聞だ。

その頃から怖い話が好きだった俺は怖い話のコーナーをもつことになり、毎週図書室に行って怖い話の本を借りてきては簡略にまとめるだけというお粗末な作業を続けていた。
ある日書いたのは「トンネルの怪」みたいな話だった。

北海道のあるトンネルを車で走ってると急にスピードが出なくなり、あたりの様子を見回すと天井に子供の顔が見える。
調べると昔子供がひかれた事故があり、きっと遊び相手を探しているのかな?と結んでいる。
いかにも子供向けの本にありそうなゆるい怪談だった。

その壁新聞が貼られた3日後あたり家に帰るとばあちゃんがテレビに釘付けになっていて「事故事故!」とわめいていた。

見ると修学旅行生がトンネルの落盤事故に巻き込まれて、これからダイナマイト発破の作業をするとレポーターが話しているところだった。
生放送で発破が行われビビりな俺は目をそむけていた。

「顔だ・・・」

ばあちゃんの声でテレビを見ると確かに崩れた岩の中に顔に見える岩があったのを覚えている。

中継の終わりに「以上、豊浜トンネルから中継でした!」その声にハッとした。
もうとっくにわかってるだろうが俺が読んで新聞に書いた話にも豊浜トンネルとあった。
書いた3日後にそのトンネルの事故、そして顔。

子供が遊び相手を探しているのかな?
そこに修学旅行生のバスはあまりにタイムリーだった。

最近思い出して調べたらwikiにも載ってる事故だった
誰か覚えてるやついる??