数年前、ちょっと治安の悪い町に住んでいた。
薬の売買が路上であったり、夜中には使用者も稀に見かけるくらい。
ある日、深夜にトイレに入ると、トイレットペーパーが切れかけていた。
そんな町だから夜間に外出したくはなかったけど、徒歩10分くらいのコンビニに、急ぎ足で買い足しに行った。
買い物を済ませて、住んでいるマンション前に到着したときのこと。
マンションを囲っているフェンスの前に、誰かが座っているのが見えた。
行くときにはいなかったし、かなり警戒しながら近づくと、セーラー服の女の子。
フェンスを背にしてお山座りで、俯き気味で髪も長いから表情が全く見えない。
気味悪いけど、幽霊とかは信じてなかったし、時間も時間なので近づいて話しかけてみた。
薬の売買が路上であったり、夜中には使用者も稀に見かけるくらい。
ある日、深夜にトイレに入ると、トイレットペーパーが切れかけていた。
そんな町だから夜間に外出したくはなかったけど、徒歩10分くらいのコンビニに、急ぎ足で買い足しに行った。
買い物を済ませて、住んでいるマンション前に到着したときのこと。
マンションを囲っているフェンスの前に、誰かが座っているのが見えた。
行くときにはいなかったし、かなり警戒しながら近づくと、セーラー服の女の子。
フェンスを背にしてお山座りで、俯き気味で髪も長いから表情が全く見えない。
気味悪いけど、幽霊とかは信じてなかったし、時間も時間なので近づいて話しかけてみた。
「きみ、なにしてんの?なんかあったん?」
返事がないどころか、反応も一切ない。
寝てるのかなと思って、もう一度話しかけようとしたとき。
「ちょっと君、こんな時間になにしてるんや?」
背後から唐突に声をかけられて、情けない声が出たことを覚えている。
振り返ると、警察官が自転車に跨ったまま、自分を凝視していた。
なるべく普通に見えるように、「いやね、なんかこの子が・・・」って、説明しようと思ってフェンスに向き直ると、誰もいない。
びっくりして辺りを見渡したけど、やっぱりセーラー服はどこにもいなかった。
どう考えても言い訳できない状況で、そこから職質。
応援の警察官が来たり、薬物の検査されたりで、なんだかんだ小一時間は拘束された。
解放されたときにはへとへとで、眠気もピーク。
やっとこさ自室について、さっさと眠ろうと思って上着を脱いだ瞬間に、なんか違和感。
反射的に床を見ると、長い黒髪が数本、落ちていた。
その後、特に何かが起きたり、またあの子を見たりはしなかった。
もちろん、床に落ちていた毛があの子のものという確証もあるわけじゃない。
ただ、霊感が一切ない自分にとって、人生で唯一の不思議体験という感じです。
返事がないどころか、反応も一切ない。
寝てるのかなと思って、もう一度話しかけようとしたとき。
「ちょっと君、こんな時間になにしてるんや?」
背後から唐突に声をかけられて、情けない声が出たことを覚えている。
振り返ると、警察官が自転車に跨ったまま、自分を凝視していた。
なるべく普通に見えるように、「いやね、なんかこの子が・・・」って、説明しようと思ってフェンスに向き直ると、誰もいない。
びっくりして辺りを見渡したけど、やっぱりセーラー服はどこにもいなかった。
どう考えても言い訳できない状況で、そこから職質。
応援の警察官が来たり、薬物の検査されたりで、なんだかんだ小一時間は拘束された。
解放されたときにはへとへとで、眠気もピーク。
やっとこさ自室について、さっさと眠ろうと思って上着を脱いだ瞬間に、なんか違和感。
反射的に床を見ると、長い黒髪が数本、落ちていた。
その後、特に何かが起きたり、またあの子を見たりはしなかった。
もちろん、床に落ちていた毛があの子のものという確証もあるわけじゃない。
ただ、霊感が一切ない自分にとって、人生で唯一の不思議体験という感じです。
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