昔、某自動車会社の工場で働いてた時、日系ブラジル人の派遣社員の教育を任されてたんだが、休憩時間に座って軽く仮眠を取ってる時に、ブラジル人が何人か入ってきてポルトガル語で話し出したんだよ。

その時、俺はポルトガル語なんか全く分からないのに、なぜが彼等が話してる意味が完全に分かったんだよ。
それも、話し方やトーンでなんとなく分かったというレベルではなく、誰が何を言っているのか、話の細かい内容までスラスラ理解できた。

ハッと思って起き上がり、いつも通訳してもらってる年長の人に、今これこれこういうことを言ってなかったか?って聞いたら、驚いて、「何で分かったの?**さん、ポルトガル語分かるの?」って言われた。

俺もどう説明していいのか分からず、その場は適当にごまかしたけど、それからしばらくの間、彼等がなんか妙によそよそしかったよ。

きっと言葉が分かるのに、分からないふりして自分たちの話を伺っているんじゃないか、と怪しまれたのかもしれないな。

でも、とにかく不思議な体験だった。
ちなみに俺は英語も全く話せない。