私が体験した不思議な話。

小学3年の夏、毎日のように遊んでた近所の友達が引っ越すことになったんだ。
髪の長いかわいらしい感じの子で、離れるのが悲しくて泣いたのを覚えてる。

引っ越しの前日、お別れのお手紙と、彼女のために買ったヘアピンを持って、よくお邪魔していたお家へと向かった。

私「◯◯ちゃーん、いるー?」

?「はーい!」

出てきたのはクシャクシャ髪の知らない子。
矯正中らしい歯を見せて笑っている。
あまりに唐突で何も考えられなくなった。

私「◯◯ちゃん・・・?」

?「うわー、来てくれたんだね!ありがと!」

?「(私)ちゃん、ばいばーい!」

扉をバン!と閉められた。

一緒に泣いたあの子がいない。
引っ越したくないと泣きじゃくったあの子はどこに行っちゃったんだろう。