五年前の話。
専門学校時代、福岡、熊本、佐賀の心霊スポットに行きまくってた頃の話だ。
犬鳴は行ったことないけど。

それで、福岡県の広川ってとこに十三仏って場所があって、かなり曰く付きらしく、友達と五人でいってみた。

十三仏のことを教えてくれた友達からは「絶対いかんほうがいい!!」と、うるさく言われたけど、『そんなの関係ねぇ!!』と怖いものみたさで突撃したんだ。

テスト期間中と言うこともあり、早く学校も終わったので昼間から出発。
十三仏に到着すると、少し雨が降ってきた。


車を出ると目の前は竹林で、獣道がまっすぐ伸びていた。
竹林に入ると、昼間なのに暗く、なんか不気味だった。

それよりも不気味だったのが、けもの道の脇に並ぶ大量のお地蔵さん。
お供え物も置いてあり、誰か地元の人が来てたんだろうなと思った。

まぁ五人とも「不気味やねーw」と言いながらも、写真を撮りまくっていた。

少し歩くと目の前が開けて来て、洞窟がある。
何人かはビビって入るのをごねていたが、説得して入っていった。

思わぬ洞窟の出現だったが、ケータイのフラッシュを使って恐る恐る中に入ってみたら、目の前に無数のお地蔵さんやら、仏様が祀ってあった。
100体以上はあったかな・・・とにかくびっちり。

仏様たちから睨まれながらも、洞窟の奥に進んで行った。
どうも奥は深いみたいで、足場も悪いこともあり、30m進んだくらいに引き返した。
引き返す時、みんなで洞窟の中の仏様を拝んで外に出た。

まぁ別に霊的な現象なく、「『十三仏ちょろいなw』」くらいで車に乗り、みんなで恒例の心霊写真チェック。

デジカメの至る所を探し、何ものか写ってないか見ていると、一枚だけ俺の目の上が赤い写真があった。
瞳じゃなくてまぶたね。

みんなから「これお前呪われとるやん!!ww」みたいにバカにされてたけど、そんなこと気にせず、霊的な写真が撮れなかったことが本当に悔しかった。
その日は次の日もテストだったので解散し、寮に帰り何事もなく寝た。

んで次の日。

朝起きてみるとやけに目が重い。
何か開けにくい。
寮の同部屋の奴が俺の顔見て驚いて「はよ鏡見てこんや!!」とせかされた。

鏡見てみると、両目がものもらいになったように腫れてた。
両目お岩さんみたいな。

「何じゃこれ」と自分では面白がってた。

学校に行くとみんなから笑われるたり心配されたりした。
一緒に十三仏に行ったメンバーは、どこにも悪い所はなく、「本当に呪われとるww」とまた馬鹿にして来た。

俺だけ呪われたな、くらいの軽い気持ちでいたけど、それよりもテスト勉強しなきゃいけなかったから、席について勉強を始めた。

そしたら隣の席の女の子から「ねぇ」と話しかけられた。
その女の子は暗い奴で、学生生活一度も話したことはなかったからちょっとビックリした。

女の子「隣に座って欲しくないとけど」

俺「は??」

いきなりだったからムカついた。
そんなに俺の顔がキモいのか?とちょっとショックでもあった。

俺「いきなり何??」

女の子「あのね・・・私少し霊感あるっちゃん・・・」

俺「は??」

女の子「やばいものから憑かれとるよ。やけん隣におるだけで無理」

俺「・・・」

女の子「どこか悪い場所に行った??今日帰ったら身体を塩で清めたほうがいいよ!絶対せなよ!」

なんか本当にぞっとした。
本当に取り憑かれてるなんて・・・。

テストが終わって帰ったら、すぐ塩を身体にふって寝た。
起きたらもうものもらいは治ってた。

恐怖体験とまではいかないけど、モロに霊障を受けた体験でした。