某メーカー系で働く友人が、東南アジアで新工場を立ち上げた際に現地で体験した話です。

新工場は無事立ち上り、操業を開始して数ヶ月経過した頃、現地の女性作業員が勤務中に突然泣き喚きだし、持ち場を離れてしまう事件が発生。
現地通訳に事情を聞くと、「彼女はお化けに取り憑かれた。この国ではよくあることだから気にするな」とのこと。

到底信じることはできなかったが、言葉の壁もあり女性作業員と直接話をすることが難しく、うやむやになっていった。
また、女性の泣き喚き方が常軌を逸しており、若干引き気味だった日本人スタッフ側は、現地の御国柄と無理やり納得して深く追求しなかった。

その後もお化けに取り付かれる人が続出したため、日本人スタッフはまじめにお化け対策会議を開催。
しかし、まともな対策案などでる筈もなく、現地の祈とう師を呼ぶも改善せず。
また、日本へお化けの報告をするわけにもいかず困っていた。

そんな中、あることから現地従業員の給料が正当に支払われていないことが発覚。
給与計算を担当していた現地スタッフが適当に計算していた。
現地は教育水準が低く、算数もまともにできない人がいるらしい。

給与計算の担当を換え、まともに給料が支払われるようになった頃、お化けは不思議とでなくなった。