自分は全く霊感がない。
でも職場は病院で、そこそこ古い病院なんだ。
霊感強い人なら病院では働けないかもなぁ、と思うくらいほぼ毎日亡くなっている。
亡くなる前には線香のにおいがふとにおってくる気がするけど、その前に危ないという状況が把握できているから、ただの思い込みとも言える。

ある夏の日、遅くまで仕事をして、消灯過ぎてから帰宅するのに更衣室から出た時のこと。
暗い廊下を歩いていたら、背後からまるでスライムのようなものが落下する音が聞こえてきた。
振り返っても何もないが、どんどん近づいてくる。
すると更衣室のドアが開いていることに気づき、それと同時くらいに足に何か水がかかった気がした。

気にせず歩いて行ったが、しばらく水のようなものがぽつぽつ足に当たる感じはとれず、外でもしばらくそのままで、雨?と思ったが、足以外にかからないので不思議に思った。

後日、上記の話は何もせずに、「昔そこらあたりって何かあったんですかね?」と上司に聞くと、「ああ、あの階はもともと病棟があったんだけど、そこはICUだったんだよ」と。
なるほど!と謎がとけた。

それよりも、別の日の夜に、子どもが走り去るような姿を完全に見た時の方がびびった。
看護師の子どもだろうけど、9時過ぎに見るとびびるね。