子供の頃の十五夜の日に、暗くなってから父親に「十五夜の月見にお供えするススキを採ってこい」と言われました。
近所でススキが生えているのは、川に沿った道路(歩道もガードレールもない田舎町の幹線道路)のすぐ下の川岸の急斜面で、たくさん自生していました。
しかし、その頃は今ほどの近代的なコンクリートの護岸工事など成されていなくて、とっても急で危険だったし、川の上の道路は随分車も通りますので、子供の自分は、そこへ降りてススキを採ってくるのを断念しました。
近所でススキが生えているのは、川に沿った道路(歩道もガードレールもない田舎町の幹線道路)のすぐ下の川岸の急斜面で、たくさん自生していました。
しかし、その頃は今ほどの近代的なコンクリートの護岸工事など成されていなくて、とっても急で危険だったし、川の上の道路は随分車も通りますので、子供の自分は、そこへ降りてススキを採ってくるのを断念しました。
そこで、場所を変えて、墓地のすぐそばの崖の急斜面の一番上にもススキが生えているので、そこで、墓場の方に背を向けてススキを素手で引っこ抜いていました。
すると墓場の方から男の声で「馬鹿!」と声がしました。
墓場の方を振り返り、辺りを見てみましたが、誰もいません。
確かに聞こえたんですが、その時は構わずに引っこ抜くのを続けました。
しかし、再度、墓場の中から「馬鹿!」と同じ声がしました。
さすがに、これは空耳ではないし、尋常では無いと思い、足早にそこを去りました。
が、ススキの束は、せっかく採ったので捨てずに持ち帰りました。
でも、後で「そんな所から採ってくるな」と言われて自分が持って帰ったススキは使わずにまた改めて別のススキをお供えしました。
すると墓場の方から男の声で「馬鹿!」と声がしました。
墓場の方を振り返り、辺りを見てみましたが、誰もいません。
確かに聞こえたんですが、その時は構わずに引っこ抜くのを続けました。
しかし、再度、墓場の中から「馬鹿!」と同じ声がしました。
さすがに、これは空耳ではないし、尋常では無いと思い、足早にそこを去りました。
が、ススキの束は、せっかく採ったので捨てずに持ち帰りました。
でも、後で「そんな所から採ってくるな」と言われて自分が持って帰ったススキは使わずにまた改めて別のススキをお供えしました。
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