もう10年以上も前の話ですが、とにかく私はバイクが好きでした。
東京の自宅から横浜の勤め先まではもちろんバイク通勤、彼女もいませんでしたので休日はもちろんツーリングざんまいです。
それでも足りなくて週に1,2回は仕事帰りに一人で軽くナイトツーリングみたいなのをしてました。
横浜から鎌倉に出て三浦半島を回って来たり、首都高に乗って超遠回りして帰ってきたり・・・。
仕事終わるのが20時くらいで、そんな時は帰宅が深夜1時とか2時です。
東京の自宅から横浜の勤め先まではもちろんバイク通勤、彼女もいませんでしたので休日はもちろんツーリングざんまいです。
それでも足りなくて週に1,2回は仕事帰りに一人で軽くナイトツーリングみたいなのをしてました。
横浜から鎌倉に出て三浦半島を回って来たり、首都高に乗って超遠回りして帰ってきたり・・・。
仕事終わるのが20時くらいで、そんな時は帰宅が深夜1時とか2時です。
ある10月の日、バイクを買い換えた直後でもあり気候も快適だったので、箱根に行こうと思いました。
途中晩飯を済ませて、東名の御殿場で下りたのが22:30くらい。
ここから箱根に上るのは、乙女道路という長いトンネルを含むバイパスを使うんですが、なんとなく長尾峠につながる旧道を走ることにしました。
旧道といっても乙女道路が出来るまではメイン道路でしたから、つづら折りながら全舗装です。
ただし平均1.5車線くらいで街灯とかいっさいありません。
途中には建築物も無し、ガードレールも要所にしかないような本当の山道です。
峠頂上付近でやっと道幅が広がり、DQNがドリフトの練習してたりするんですけどね。
まあ昼間走ったこともありますし、不安は感じませんでした。
10分くらい走った辺りで霧が出てきました。
箱根山中で霧が出るのは普通、まあしょうがない。
しかし登るにつれて霧が濃くなってきました。
街灯のない山道での霧は本当に厳しい。
ヘッドライトが届く20mくらい先までしか視界がありません。
平均時速20kmくらいで、なんとか7分目あたりまで登った頃でしょうか?
ライトの照らし出す前方、道の脇の茂みの中に人影・・・木とか構造物とかじゃありません。
周りの草も動いてるし、明らかに人らしきもの・・・。
街灯も家もない霧の深い深夜の山道で、しかも道路を外れて人が歩いているという違和感。
幽霊?
一瞬で冷水をかぶったような感覚を覚えました。
パニックになった頭の中が回転します。
Uターンするか?
しかし道幅の狭い場所、失敗して転倒する姿が頭をよぎりました。
ここでコケたら最悪の結果になるような気がします。
もうなんか知らんけど行っちゃえ!と頭が命令しました。
幽霊なら幽霊で話のタネになるじゃねえか、と・・・。
近づくと、ヘルメットに戦闘服姿の人間が立っていました。
ライトにびっくりしたのか、こちらを見たようでした。
自衛隊の夜間訓練か何かでしょう。
びっくりさせるなよ・・・と、胸をなで下ろしながら通り過ぎ、あとは何ということもなく山を下り小田原方面へ。
いつものように2時頃家に帰りつきました。
でもちょっとした違和感はまだ消えなかったんです。
その年の暮れ、同窓会がありました。
出席者の一人に自衛官がいるので話しかけました。
話を聞くと陸自の東部方面隊に所属しているとのことで、まさに箱根の静岡側はテリトリーのようです。
この間こんなことがあったよ、自衛隊も大変だね、あんな山の中で夜中にさ・・・と。
すると彼はちょっと首をかしげながら言うのです。
自衛官「自分の知ってる範囲じゃ、箱根山中で夜間行軍はあまり聞いたことがないなぁ。一応観光地だしね」
まあ自衛隊も組織がでかいから、彼の知らない部隊の訓練だったのかな、と自分なりに結論付けました。
で、違和感の正体なんですけど、霧の中で見た人物は、ニュース映像でよく見る自衛隊員の姿と違っていたような気もするのです。
浅めのヘルメット、何か今っぽくない古臭いような制服でした。
途中晩飯を済ませて、東名の御殿場で下りたのが22:30くらい。
ここから箱根に上るのは、乙女道路という長いトンネルを含むバイパスを使うんですが、なんとなく長尾峠につながる旧道を走ることにしました。
旧道といっても乙女道路が出来るまではメイン道路でしたから、つづら折りながら全舗装です。
ただし平均1.5車線くらいで街灯とかいっさいありません。
途中には建築物も無し、ガードレールも要所にしかないような本当の山道です。
峠頂上付近でやっと道幅が広がり、DQNがドリフトの練習してたりするんですけどね。
まあ昼間走ったこともありますし、不安は感じませんでした。
10分くらい走った辺りで霧が出てきました。
箱根山中で霧が出るのは普通、まあしょうがない。
しかし登るにつれて霧が濃くなってきました。
街灯のない山道での霧は本当に厳しい。
ヘッドライトが届く20mくらい先までしか視界がありません。
平均時速20kmくらいで、なんとか7分目あたりまで登った頃でしょうか?
ライトの照らし出す前方、道の脇の茂みの中に人影・・・木とか構造物とかじゃありません。
周りの草も動いてるし、明らかに人らしきもの・・・。
街灯も家もない霧の深い深夜の山道で、しかも道路を外れて人が歩いているという違和感。
幽霊?
一瞬で冷水をかぶったような感覚を覚えました。
パニックになった頭の中が回転します。
Uターンするか?
しかし道幅の狭い場所、失敗して転倒する姿が頭をよぎりました。
ここでコケたら最悪の結果になるような気がします。
もうなんか知らんけど行っちゃえ!と頭が命令しました。
幽霊なら幽霊で話のタネになるじゃねえか、と・・・。
近づくと、ヘルメットに戦闘服姿の人間が立っていました。
ライトにびっくりしたのか、こちらを見たようでした。
自衛隊の夜間訓練か何かでしょう。
びっくりさせるなよ・・・と、胸をなで下ろしながら通り過ぎ、あとは何ということもなく山を下り小田原方面へ。
いつものように2時頃家に帰りつきました。
でもちょっとした違和感はまだ消えなかったんです。
その年の暮れ、同窓会がありました。
出席者の一人に自衛官がいるので話しかけました。
話を聞くと陸自の東部方面隊に所属しているとのことで、まさに箱根の静岡側はテリトリーのようです。
この間こんなことがあったよ、自衛隊も大変だね、あんな山の中で夜中にさ・・・と。
すると彼はちょっと首をかしげながら言うのです。
自衛官「自分の知ってる範囲じゃ、箱根山中で夜間行軍はあまり聞いたことがないなぁ。一応観光地だしね」
まあ自衛隊も組織がでかいから、彼の知らない部隊の訓練だったのかな、と自分なりに結論付けました。
で、違和感の正体なんですけど、霧の中で見た人物は、ニュース映像でよく見る自衛隊員の姿と違っていたような気もするのです。
浅めのヘルメット、何か今っぽくない古臭いような制服でした。
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