どこの地方の山にも伝説のような話は残っていて、その中にたまに聞く話で、山頂の剣、みたいなのがある。
ある山歩きの好きな知人が、東北のそんなに有名でもない山で、初夏の頃に登山に出かけた。
地元の登山家にルートを聞き、地図とコンパスを手に半日ほどの行程だった。
仲間二人と登山道をたどって山頂を目指した。
山頂に着くと、ルートマップに無い獣道を見つけた。
知らない山で迷うのも嫌なので無視しようと思っていると、木々の間から立て札のようなものが見えた。
ある山歩きの好きな知人が、東北のそんなに有名でもない山で、初夏の頃に登山に出かけた。
地元の登山家にルートを聞き、地図とコンパスを手に半日ほどの行程だった。
仲間二人と登山道をたどって山頂を目指した。
山頂に着くと、ルートマップに無い獣道を見つけた。
知らない山で迷うのも嫌なので無視しようと思っていると、木々の間から立て札のようなものが見えた。
文字はすでにかすれて読めないが、その先に何かあるようだった。
好奇心から少し入っていくと、見晴らしになっていてそこには大きな岩があった。
注連縄に柵・・・。
あぁ、何か祭ってあるんだなと思って回り込んでみると、その岩の上に横たわる人影。
初夏だというのに冬山装備で岩の下を覗き込むようにしている。
声をかけてみた。
「何かあるんですか?」
答えない。
近づいてみるとすでに白骨化している。
それを見て全員が思わず息を呑んだ。
遭難者は珍しくなかったが彼等を驚かせたのは、その遺体の背中には錆びた鉄剣が突き立っていた。
急いで麓の警察に連絡。
しばらくすると大勢の人が上ってきて現場は騒然としていた。
「あぁ、殺人事件に巻き込まれるとは・・・」
そう思っていると少し様子が違った。
地元の人々が、「またか」というようなことを話している。
身に着けていた服を切り裂いて白骨体をその岩から下ろすと、さっきは気づかなかったが、足元に倒れていた立て札を誰かが立て直している。
「また馬鹿が触りにいったんだな」
そうつぶやくと岩を拝んで立ち去った。
立て札に目をやるとこう書かれていた。
『鬼の首落とし。立入禁止。触るな』
いつの頃に立てられたものかは分からないが、すでに数百年は経っているという大きな鉄剣はその昔、この山を荒らしていた鬼の首をはねたものだという。
抜けない、切れない鉄剣。
数年に一人は犠牲者が出るという。
好奇心から少し入っていくと、見晴らしになっていてそこには大きな岩があった。
注連縄に柵・・・。
あぁ、何か祭ってあるんだなと思って回り込んでみると、その岩の上に横たわる人影。
初夏だというのに冬山装備で岩の下を覗き込むようにしている。
声をかけてみた。
「何かあるんですか?」
答えない。
近づいてみるとすでに白骨化している。
それを見て全員が思わず息を呑んだ。
遭難者は珍しくなかったが彼等を驚かせたのは、その遺体の背中には錆びた鉄剣が突き立っていた。
急いで麓の警察に連絡。
しばらくすると大勢の人が上ってきて現場は騒然としていた。
「あぁ、殺人事件に巻き込まれるとは・・・」
そう思っていると少し様子が違った。
地元の人々が、「またか」というようなことを話している。
身に着けていた服を切り裂いて白骨体をその岩から下ろすと、さっきは気づかなかったが、足元に倒れていた立て札を誰かが立て直している。
「また馬鹿が触りにいったんだな」
そうつぶやくと岩を拝んで立ち去った。
立て札に目をやるとこう書かれていた。
『鬼の首落とし。立入禁止。触るな』
いつの頃に立てられたものかは分からないが、すでに数百年は経っているという大きな鉄剣はその昔、この山を荒らしていた鬼の首をはねたものだという。
抜けない、切れない鉄剣。
数年に一人は犠牲者が出るという。
コメント