もう五年くらい前になるのだが・・・。
その頃俺は五階建てのマンションの最上階に住んでいた。
その日は残業で終電に乗り帰ったのは二時近かった。
翌日も朝から仕事だったが妙に目が冴えてしまい、ビールを飲んみながらぼんやり深夜放送を見ていた。
と、トントン、トントンと玄関を叩く音がする。
その頃俺は五階建てのマンションの最上階に住んでいた。
その日は残業で終電に乗り帰ったのは二時近かった。
翌日も朝から仕事だったが妙に目が冴えてしまい、ビールを飲んみながらぼんやり深夜放送を見ていた。
と、トントン、トントンと玄関を叩く音がする。
夜中だよ時計を見ればもう三時を過ぎていた。
俺はしばらく茫然とドアを見てたと思う。
するとまたトントン、トントンと音がする。
『まぁ夜中に呼び鈴を押さないだけまだましか』
そんなことを思ったかどうか、俺はドアの前に行くと、内側から「どなたですか」と聞いた。
返事はない。
覗き穴から覗いてみる、誰も見えない。
チェーンは掛かってるし少しだけドアを開けて見ようか、そうも思った。
するとまた目の前のドアがトントン、トントンとたたかれた。
その瞬間俺は背筋がゾッとなり、両腕に鳥肌が立つのを感じた。
ああいう怖さは初めて経験するもねだった。
いやだ、絶対ドアをあけたくない。
どのくらいドアの前にいたのか。
やがてプッツリとドアをたたく音はしなくなった。
俺は恐る恐るドアに耳をつけ廊下の様子をうかがった。
そのマンション、一応エレベーターがあり、俺の部屋は耳を済ませばそのドアの開閉が聞こえる距離にあった。
だけど外は至って静か。
今度は俺は部屋にとって返すとカーテンをあけマンションの入り口に面した通りをみる。
いくら待ってみても入り口からは誰も出て来ず通りをには車一台走ってはいない。
恐る恐る窓を開けベランダに出ると周りの部屋を見てみる。
どの部屋の灯りもすでに消えている。
すると、突然マンションの右手の方でドサッとといったかなり大きな音がした。
右には駐車場があった。
ドサッというかズシャッというか。
とっさに俺の頭に浮かんだのは飛び降りだった。
地方の田舎町で五階以上のビルはまわりにほとんどない。
ここで本来なら俺はすぐに外へ様子を見に行くべきだろう。
ただ先のこともあったしヘタレな俺は少し躊躇したあげく、このマンションの一住人という匿名で警察に電話した。
幸いにも警察は付近を見回ってくれるという。
俺は報告主がわからないように部屋の灯りを消して窓の外をジッとうかがっていた。
パトカーが一台来るのが見えた。
パトカーはマンションの前に停まり中から警官が二人出てくるのが見える。
彼等は懐中電灯を照らしながらマンションの横手へと消えていく、付近を調べてくれているようだ。
15分くらいした頃だろうか、彼等は再びパトカーまで戻ってくるとやがて去っていった。
どうやら何も不審なことはなかったらしい。
じゃぁ俺が先程聞いた音はなんだったのだろう。
翌朝出勤時にちょうど管理人に会った。
俺は昨夜の出来事を再び管理人に話した。
すると管理人は「またですかー」とすごくイヤな顔をした。
俺は会社に行ってたのでまったく知らなかったのだが、昨日の昼頃、近所のに住むOLがこの建物の屋上から飛び降りたらしい。
昨夜俺が帰ってきたときには既に片付けられて普段となんら変わりはなかった。
俺は慌てて駐車場へと行こうとする管理人に昨晩警察に連絡した顛末を話すとともに。再び背筋が寒くなるのを感じた。
電車からも見えるそのマンションをみながらなぜ俺の部屋なんだ、あの時ドアを開けていればいったい何が見えたろう、そう思った。
ある地方都市への出向中での話。
俺はしばらく茫然とドアを見てたと思う。
するとまたトントン、トントンと音がする。
『まぁ夜中に呼び鈴を押さないだけまだましか』
そんなことを思ったかどうか、俺はドアの前に行くと、内側から「どなたですか」と聞いた。
返事はない。
覗き穴から覗いてみる、誰も見えない。
チェーンは掛かってるし少しだけドアを開けて見ようか、そうも思った。
するとまた目の前のドアがトントン、トントンとたたかれた。
その瞬間俺は背筋がゾッとなり、両腕に鳥肌が立つのを感じた。
ああいう怖さは初めて経験するもねだった。
いやだ、絶対ドアをあけたくない。
どのくらいドアの前にいたのか。
やがてプッツリとドアをたたく音はしなくなった。
俺は恐る恐るドアに耳をつけ廊下の様子をうかがった。
そのマンション、一応エレベーターがあり、俺の部屋は耳を済ませばそのドアの開閉が聞こえる距離にあった。
だけど外は至って静か。
今度は俺は部屋にとって返すとカーテンをあけマンションの入り口に面した通りをみる。
いくら待ってみても入り口からは誰も出て来ず通りをには車一台走ってはいない。
恐る恐る窓を開けベランダに出ると周りの部屋を見てみる。
どの部屋の灯りもすでに消えている。
すると、突然マンションの右手の方でドサッとといったかなり大きな音がした。
右には駐車場があった。
ドサッというかズシャッというか。
とっさに俺の頭に浮かんだのは飛び降りだった。
地方の田舎町で五階以上のビルはまわりにほとんどない。
ここで本来なら俺はすぐに外へ様子を見に行くべきだろう。
ただ先のこともあったしヘタレな俺は少し躊躇したあげく、このマンションの一住人という匿名で警察に電話した。
幸いにも警察は付近を見回ってくれるという。
俺は報告主がわからないように部屋の灯りを消して窓の外をジッとうかがっていた。
パトカーが一台来るのが見えた。
パトカーはマンションの前に停まり中から警官が二人出てくるのが見える。
彼等は懐中電灯を照らしながらマンションの横手へと消えていく、付近を調べてくれているようだ。
15分くらいした頃だろうか、彼等は再びパトカーまで戻ってくるとやがて去っていった。
どうやら何も不審なことはなかったらしい。
じゃぁ俺が先程聞いた音はなんだったのだろう。
翌朝出勤時にちょうど管理人に会った。
俺は昨夜の出来事を再び管理人に話した。
すると管理人は「またですかー」とすごくイヤな顔をした。
俺は会社に行ってたのでまったく知らなかったのだが、昨日の昼頃、近所のに住むOLがこの建物の屋上から飛び降りたらしい。
昨夜俺が帰ってきたときには既に片付けられて普段となんら変わりはなかった。
俺は慌てて駐車場へと行こうとする管理人に昨晩警察に連絡した顛末を話すとともに。再び背筋が寒くなるのを感じた。
電車からも見えるそのマンションをみながらなぜ俺の部屋なんだ、あの時ドアを開けていればいったい何が見えたろう、そう思った。
ある地方都市への出向中での話。
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