私は毎日バスで通勤していて朝早くに家を出てちょっとバスターミナルの待合室でゆったりできる。
で、その日もいつものようにバスターミナル待合室のベンチで缶コーヒーを飲んでいたら、隣に50~60代くらいのおじさんが座ってきてこちらを見て何かボソボソと話している様子。
あまりにもじっと見つめ続けてくるのでちょっとムッときて「何ですか?」と尋ねてみました。
するとおじさんは「(聞き取れない部分)・・・にぃちゃんお金貸してくれやぁぁ500えんぉぉぉ」と手を出してきます。
当然見ず知らずの人にお金を貸すことなんてできないので「えぇとちょっと・・・それはうっふふふふ」と、お茶を濁してみたのですが、通じているのかいないのか「500円500円明日には返すからぁぁ500ええん」と引き下がろうとしません。
で、その日もいつものようにバスターミナル待合室のベンチで缶コーヒーを飲んでいたら、隣に50~60代くらいのおじさんが座ってきてこちらを見て何かボソボソと話している様子。
あまりにもじっと見つめ続けてくるのでちょっとムッときて「何ですか?」と尋ねてみました。
するとおじさんは「(聞き取れない部分)・・・にぃちゃんお金貸してくれやぁぁ500えんぉぉぉ」と手を出してきます。
当然見ず知らずの人にお金を貸すことなんてできないので「えぇとちょっと・・・それはうっふふふふ」と、お茶を濁してみたのですが、通じているのかいないのか「500円500円明日には返すからぁぁ500ええん」と引き下がろうとしません。
強気な態度を取ることも考えましたが相手が突然「あんだとこの野郎おおおお!」と逆上してポケットの中のヒカリモノを・・・なんて展開を考えてしまい、どうしたものかと悩む始末、そうして悩んでいる間にもおじさんは「500円と貸せ」をいい続けるばかり・・・。
こうなったら嘘でもついてここを去ろうと思いとっさに思いついた嘘が「いやあれですわ!なかなかこの財布にもお金が入らないものでねぇ。財布を開ければ木枯らしが吹くんですわはっはっは」と適当に思いついた嘘を話してみるとおじさんの500円コールが止まり、きょとんとした表情に・・・。
今だと思い勢いよく立ち上がり待合室を出ました。
時計を見るとバスが来るまであと15分。
残り時間をどこで過ごそうかと考えていると後ろから「にいいいいちゅあああんお金ぇ500ええええん」と、おじさんが追ってきていました。
背中に冷たいものが走り考える前に体がおじさんと逆方向に歩く早足になる。
とにかく逃げなくては!と思いおじさんをまびくために隣接する地下街へ。
階段をかけ降りちょっと上を見るとおじさんが私を探しているようでした。
このまま500円を渡そうか・・・とも考えましたが、これをきっかけに毎日現れると困るわけで。
しかしバスに乗るには元の場所に戻らなければならないと考えてるうちに、おじさんの姿が近づいてくるではありませんか!
ここは一か八か地下街を大回りしてサッと戻りバス待ちの列に並んでしまおうという作戦を考え、考える間もなく実行に。
ひたすら角を曲がり後ろから来る気配に耐えながらひたすら早足で歩き続けました。
地下街はそう大きな場所ではないので1周するのはそう時間のかかることではないのですが、人間不思議なものでこういう想定外の事態に巻き込まれたときは妙に体感時間が長くなるもの。
この場合も例に漏れず1分が長いまるで時間が遅く流れているかのような感覚。
それともう一つ、普段この場所は街中だけあってサラリーマンや学生の往来がそれなりに多い場所なのですが、どういうわけか人を見ない辺りは無人おじさんの気配と、かすかに聞こえる声以外は何も聞こえない。
とても「現実」とは思えない風景・・・。
怖いけど仕事には行かなきゃならない。
やがてバスステーションに戻る階段を見つけ、おじさんがいないことを祈りつつ階段を上がる上がった瞬間、それまでの静寂が嘘だったかのように辺りが騒がしく、いかにも朝の通勤・通学時間帯、独特の喧騒が・・・。
いつもの風景を見た瞬間、体の力が抜けそのまま倒れそうに。
しかし、バスの列に並び間もなくバスが来て乗ろうとしたその瞬間、後ろからあのおじさんの声で「にいいちゃあんおったあ金~500えええん」
声は聞こえたもののバスに乗ればこちらのもので、無事に職場に着くことができました。
その後はおじさんの姿を見かけることはありません。
一体あれは何だったのか・・・。
こうなったら嘘でもついてここを去ろうと思いとっさに思いついた嘘が「いやあれですわ!なかなかこの財布にもお金が入らないものでねぇ。財布を開ければ木枯らしが吹くんですわはっはっは」と適当に思いついた嘘を話してみるとおじさんの500円コールが止まり、きょとんとした表情に・・・。
今だと思い勢いよく立ち上がり待合室を出ました。
時計を見るとバスが来るまであと15分。
残り時間をどこで過ごそうかと考えていると後ろから「にいいいいちゅあああんお金ぇ500ええええん」と、おじさんが追ってきていました。
背中に冷たいものが走り考える前に体がおじさんと逆方向に歩く早足になる。
とにかく逃げなくては!と思いおじさんをまびくために隣接する地下街へ。
階段をかけ降りちょっと上を見るとおじさんが私を探しているようでした。
このまま500円を渡そうか・・・とも考えましたが、これをきっかけに毎日現れると困るわけで。
しかしバスに乗るには元の場所に戻らなければならないと考えてるうちに、おじさんの姿が近づいてくるではありませんか!
ここは一か八か地下街を大回りしてサッと戻りバス待ちの列に並んでしまおうという作戦を考え、考える間もなく実行に。
ひたすら角を曲がり後ろから来る気配に耐えながらひたすら早足で歩き続けました。
地下街はそう大きな場所ではないので1周するのはそう時間のかかることではないのですが、人間不思議なものでこういう想定外の事態に巻き込まれたときは妙に体感時間が長くなるもの。
この場合も例に漏れず1分が長いまるで時間が遅く流れているかのような感覚。
それともう一つ、普段この場所は街中だけあってサラリーマンや学生の往来がそれなりに多い場所なのですが、どういうわけか人を見ない辺りは無人おじさんの気配と、かすかに聞こえる声以外は何も聞こえない。
とても「現実」とは思えない風景・・・。
怖いけど仕事には行かなきゃならない。
やがてバスステーションに戻る階段を見つけ、おじさんがいないことを祈りつつ階段を上がる上がった瞬間、それまでの静寂が嘘だったかのように辺りが騒がしく、いかにも朝の通勤・通学時間帯、独特の喧騒が・・・。
いつもの風景を見た瞬間、体の力が抜けそのまま倒れそうに。
しかし、バスの列に並び間もなくバスが来て乗ろうとしたその瞬間、後ろからあのおじさんの声で「にいいちゃあんおったあ金~500えええん」
声は聞こえたもののバスに乗ればこちらのもので、無事に職場に着くことができました。
その後はおじさんの姿を見かけることはありません。
一体あれは何だったのか・・・。
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