金縛りに遭った。
俺は見えない体質だが、そのときはイメージが入ってきた感じ。
ワンピースを着た若い(けどJKよりは上っぽい)ねーちゃんに鼻を舐められた。
気になったんで、ビデオ通話で見える知り合いに見てもらったんよ。

見える知り合い「・・・いつも思うんだけどさぁ・・・後ろになんかいるよねぇ」

心臓を掴まれた気分になった。

見える知り合い「ほら、左肩・・・あ、頭の上いった」

???となっていると相手が「にゃ~ん」って言ってる。
しばらくして俺の問いに答えた。

見える知り合い「でもね、その子じゃないよへへへ~」

俺「ん?ちょっとまって、俺の左肩のは灰色?黒?」

見える知り合い「灰色かなぁ~」

俺「しっぽの根元折れてる?」

見える知り合い「ちょっと後ろ向いて・・・うん、折れてる」

昔、猫を二匹飼ってた。
♀の親子、俺の肩にいるのは子供のほう。
よく親子で縄張り争いして喧嘩してたなぁ・・・。
よく(いい意味でも悪い意味でも)可愛がってたから。
なんかちょっと安堵と嬉しさがこみ上げた。

見える知り合い「でね・・・ベッドの上にね女の子がいるの」

どきっとした・・・。
金縛りの子は十中八九その子だ。

見える知り合い「髪の毛長くてワンピース着て・・・四つん這いで動いてるよ」

俺「もしかして耳の裏に傷ある?しっぽある?先っちょ折れてない?」

相手は全てにうなづいた。

俺「おれって肩のコイツ触れたり・・・できないかなぁ」

見える知り合い「今頭の上にいるよ~、感触はないと思うけどイメージしながら触ってみて」

俺は首根っこ掴むイメージで右手を頭上に動かした。

見える知り合い「そうそう、できてるよー」

俺は掴んだ猫をベッドに放り投げた。

その瞬間、通話画面にノイズが走り、黄色く画面がぼやけた。

俺「あ・・・もしかして今喧嘩してる?」

見える知り合い「・・・してる」

見える知り合い「ベッドの子、コイツの親猫だわ。20年くらい生きたから人間の姿なら20歳くらいに見えるわな」

見える知り合い「自分のこと、人間だと思ってたんだね~。愛してくれた人たちと同じ姿がよかったんだよ」

そんなことが何年か前にあった。
どうやら親猫は場所についてるらしい。

見える知り合い「あ、壁すり抜けてったよ・・・浮いてるときも四つん這いなんだね~ふふふ」