友人の話。
幼少の頃、久しぶりに里帰りした時のこと。
彼の里は山深い村で、野山を遊び駆けるのがとても楽しみだったという。
近所の子供たちと一緒に虫取りをしていると、小川にかかった橋があった。
木造の、本当に小さな手作りの橋。
ゲンゴロウでもいるかなと、橋の下に降りようとしたところ、皆が引き止めた。
「去年、◯◯ん家の爺ちゃんがあの橋の下に鬼を棄てたから、近よっちゃ駄目だ」
鬼だって?
幼少の頃、久しぶりに里帰りした時のこと。
彼の里は山深い村で、野山を遊び駆けるのがとても楽しみだったという。
近所の子供たちと一緒に虫取りをしていると、小川にかかった橋があった。
木造の、本当に小さな手作りの橋。
ゲンゴロウでもいるかなと、橋の下に降りようとしたところ、皆が引き止めた。
「去年、◯◯ん家の爺ちゃんがあの橋の下に鬼を棄てたから、近よっちゃ駄目だ」
鬼だって?
そう聞き直すと、真面目な顔で全員が頷いた。
皆の顔を見ていると疑う気にもなれず、慌ててその場から這い上がったという。
子供心に怖かったのか、その後も橋の近くで遊んだという記憶はないそうだ。
「何だったんだろうなアレって。◯◯家の者って、オニスジとか陰口を叩かれていたけど、関係あったのかな」
もっと怖い話はないかという私の問いに、思い出し思い出し彼は語ってくれた。
「あー、ちっとも怖くなくて悪いけどな」
そういう話が良いのさ。
そう答えて礼を述べた。
皆の顔を見ていると疑う気にもなれず、慌ててその場から這い上がったという。
子供心に怖かったのか、その後も橋の近くで遊んだという記憶はないそうだ。
「何だったんだろうなアレって。◯◯家の者って、オニスジとか陰口を叩かれていたけど、関係あったのかな」
もっと怖い話はないかという私の問いに、思い出し思い出し彼は語ってくれた。
「あー、ちっとも怖くなくて悪いけどな」
そういう話が良いのさ。
そう答えて礼を述べた。
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