俺が見たわけじゃなくて、うちのおばあちゃんの話。

俺はそういう話とか『あるわけねー』って思ってるから、はっきり言って信じていないんだが・・・。
でもうちのおばあちゃんも、こんなことで嘘つく人間じゃないと思ってる。

ばあさんが幼稚園くらいの時、その日は親戚が何人も家にいたらしい。
親戚たちは、大人達だけで酒飲んだりしてて、子供だったばあちゃんは話についていけなく退屈だった。

遊んでもらえもしなかったので、ばあちゃんは外に散歩しに行ったんだが、どこともなく歩いて、ばあちゃんは家の近くの神社についた。
神社の中で、一人でぼーっと歩いていたらしい。

そこでふとある物に気が付いた。

賽銭箱の前に、ふろしきが置いてあった。
ふろしきは、何かかなり大きめのスイカくらいのものを包んであるようだった・・・。

なんだあれ?

近づいてみようとしたその時、異変が起こった。

ふろしきがモゾモゾ動いているらしいのだ。
そしてふろしきの結びがホロっと取れて、スイカ大の枯葉の塊みたいなものが出現。

次の瞬間、その枯葉の塊みたいなものは立ち上がった。
スイカくらいの大きさの物が立ち上がった所で、大して高くないだろ・・・と思いがちだが、180cmくらいあったように思えたらしい。

そしてその立ち上がったその物体は、背中には藁を背負っており、その藁が隠し切れなかった体の部分は、体毛に覆われていたと言う。

体毛の色か、肌の色かは知らないが、茶色だったとばあちゃんは言う。

で、その物体?(生物か?一応)が次にした行動は、賽銭箱の所についてるあのガラガラ(名前知らん)を振って、手を合わせたらしい。

手を合わせた後は、一礼して神社の建物の裏に消えて行ったと言う。