オスタカ山の話。

体験談じゃ無いけど・・・俺の部の先輩(かな?)の3年前の話。

サークルの一環でオスタカヤマに登ったとのこと。
2人一組のチームで3チームに分かれて山小屋を目指す物だったらしい。

先輩は友人と一緒にゆっくり時間をかけて登るルートを取った為後一時間ほどで日没andゴールの所だった。

ふと顔を上げると場に相応しくないスーツ姿の30代の男性が立っていた。
おかしいな?と友人と顔を見合わせその男と挨拶を交わそうとすると、男の方からさわやかに挨拶がきた。

「こんにちは、暑いですね」

確かにあたりは日が落ちたとはいえ夏場、確かに暑いがスーツ姿は大変暑そうに見えたらしい。
だが先輩は東京出身で標準語なのでその男の姿はともかく言葉遣いに好感を持ったそうだ。

先輩がその男に話しかけようとしたら先輩の言葉を遮るように「申し訳ないけど、東京ってどっちの方向?」となぜか照れくさそうに質問してきたと言う。

先輩の相方が磁石を見て東京の方角を教えると「ああ、ありがとう」と丁寧に礼を述べ、その丁寧さと相反するようにすごい勢いで道も無い所を降りていったと言う。

先輩は後で気がついてゾッとしたそうです、飛行機事故のことを思い出して・・・。