小学生の時、祖母宅の二階で妹とおかんと俺は川の字になって寝てたんよ。
したらいきなり妹(当時たしか幼稚園)が飛び上がって、「ぎゃー!!ぎゃーー!!」って信じらんないくらいやばい悲鳴あげてた。

俺とおかんはめちゃくちゃびっくりして飛び起きて、おかんがとっさに妹を抱きしめた。
そのときの妹の目が、くわっと開いていて怖かったのを憶えてる。

ちょっと落ち着いてからおかんが「怖い夢みたの?」って訊いた。

妹「ううん、ずっと起きてた」

おかん「じゃあどうしたの?」

妹「トイレ行きたかったんだけど、こわくていけなくて起きてたら、押入れから黒いモヤモヤがでてきて、なんだろうってずっと見てたら、こっちにきたからびっくりしたの」

オカルトはほとんど信じてないおかんも、妹の異常な表情を見てさすがにびびってた。

んで妹は今度高校に上がるんだけど、こないだ話してたらその話になってさ。
本人小さかったけどいまだに覚えてるらしい。
で、「あのとき、他に見えたものがある」って言い出した。
いくら聞いても「信じてもらえないから」ってなかなか教えてくれない。

絶対信じる絶対信じるって何度もたのんで、奴はやっと口を開いた。

「カマをもった人がいた」

・・・こわい。