何年か前に父(他界)に聞いた話。

父が子供の頃、近所に漁師のおっちゃんがいて偏屈だったけど父は可愛がられていた。
その地方(山口県のある所)では、雨の降る日には絶対に船を出してはいけないという言い伝えがあったらしい。
どの程度の天気とかなぜとかは不明・・・。

ある日、そのヤバイ雨の日にその偏屈な漁師が船を出すとか言い張って、みんなが反対するのを振り切って船を出したらしい。
行ってすぐに戻ってきたみたいだが、おっちゃんの様子がおかしかった。
みんなが聞いても何にも言わなかったみたいだが、父だけには話してくれた。

そのおっちゃんが船を出して、ちょっとしたら霧が出てきて海岸からは見えなかったみたいだが、沖に向かっていくと帆を張ったすごく大きな船がいきなり見えて、誰も人は見えなかったが帆の部分に『南無阿弥陀仏』て書いてあったそうだ。

そのおっちゃんでも、さすがに怖くなってこれ以上はやばいと思いすぐに引き返してきた。
おっちゃんは「無事に戻れてよかった」と言ってたそうだが、父に話をした次の日に漁に出てスクリューに巻き込まれて死んだらしい・・・。