夕方、仕事から帰ってきてメシ買いに行って、帰る道で黒い人を見た。

冬だっかたら外が暗くて、寒いし早く帰ろうってチャリこいでたら街灯の下に黒い人。
街灯の真下の電柱に、ひょろーっとした男がズボンのポッケに手突っ込んで持たれかかってた。
格好はジャージにチノパンでキャップだったかフードかなんか被ってて、スニーカーを履いてたと思う。

治安がそんなによくない場所だったから、「うわDQNかよ!」と思いながらチラッとソイツ見たら顔が真っ黒。

マスクかぶってるみたいに鼻が浮いてる、とかじゃなくてもう顔面が空洞みたいな真っ黒。
そんなヤツが街灯の下にいた。
一瞬固まったけどチャリこいでたから嫌でも前進んでいくし、もうひたすら不気味で家に急いだ。
途中何回か振り返ったけど、ずっとそこにいた。

家に帰ってしばらくして、父が死んでるのに気づいた。

あれ死神だったんだろうか?
次の日葬式行くのに黒い人がいた道通ったら、街灯がなかった。