何年か前に霊感のある友達とよく肝試しに行ってた。

有名な所はあらかた行き尽くして、次どこ行こうか？？って話してるとき、近所にある戦時中学校で今でも石碑とその校舎の一部が残ってる場所があるのを思い出したんだよ。

別に心霊スポットでもないけど、暇だし行ってみようぜ！ってことになり、車を５分くらい走らせた所にある“そこ”に向かったのね。

その場所は民家の間の細い道を１００ｍくらい登った所にあるんだけど、車は入れないから下に車止めて歩いて行くことに。
坂を登りきると正面に石碑、右側が校舎の一部になってて校舎の方は中には入れなかった。
外から眺めただけだけど、特に何も見えないとのことなので次は正面の石碑の方に移動。

石碑の前に行くけど「特に何も見えないなぁ」とのことなので、裏に回ろうとした時、その友達が「何もないしもう帰ろうや」って言い出したんだ。

裏も見ようと促すも「どうせ何もないよ」って言って急に車の方に早足で歩き出したんだよ。

着いて５分くらいだったけど、暗いし取り残されるのも嫌だからしぶしぶ車に戻って、とりあえず近くのコンビニまで向かうことに。
友達の様子がおかしかったから「どうした？」って聞くと、その場所は森に囲まれてるんだけど、俺達が石碑の前に立ったとき、向かって左側の何もない森の方から、白装束来たおばあさんがすごい形相と速さでこっちに近づいてきてたらしい。

やばい！と思ったけど、叫んだりしたら俺がパニックになるかもしれないから我慢してすぐその場を離れたんだって。

ちなみに俺と肝試しに行った中では、それが一番怖かったらしい。
他はうっすら影が見えたりとかだけだったってさ。

当の俺はいまだに幽霊を見たことはない。