とあるところに飛び込み自殺の多い踏切がありました。

ある日のこと、またその踏切にサラリーマンと思われる男性が、えいっと猛烈な速さで向かってくる特急電車に向かって飛び込んでしまいました。

ごうごうと響く電車のブレーキの音にかき消されたのか、男性の悲鳴もありませんでした。

近くにいた人々は、ビックリした顔の人、恐怖で泣き叫ぶ人で大騒ぎ。
そこへ好奇心からか、一人の若い男子学生が踏切のバーをくぐって飛び込んだ男性がどうなっているのか確認しに行ってしまいました。

「た、たいへんだぁぁぁ!頭が、頭がないぞ!」

轢かれた男性は肩から下はほぼ無傷の状態でしたが、肩の一部から上消えたように無くなっていました。

その踏切のすぐ真下には川があり、その川に頭部が飛んで落ちていくのを見たという人の証言で捜索は川の中まで及びましたが、とうとう頭部は見つかりませんでした。

これは、30年前に実際にあった埼玉県スカイツリーなんたら線でのお話です。