去年の夏にバイトでとある島に行ったときの話。

仕事が午前中に終わり、好奇心で島にある山に登ると集落があった。
同行した方によると人はもう住んでないとのこと。

しかし木造や土壁(?)の家屋、神社がきれいなまま残ってた。
ここで奇妙なことに気づいた。

誰も住んでないのに数枚洗濯物が干してあるのだ。
他にも数秒前まで人が乗っていたかのような様子で放置してあった自転車など。

たぶん最後に出て行った人が放置して行ったのだろうと無理矢理納得した。

一通り見て回った後、一人で散策していると急に寒気というか殺気(?)のようなものを感じ動けなくなった。

どんどんその殺気が迫ってきてこのままじゃヤバイと思った時、一緒に行った方が戻ってきて、振り向くと人の輪郭というか黒い塊のようなものが一瞬見えて消えた。

一緒にいた人は見えなかったようで、電波と思われるとも嫌なので黙っていることにした。

集落から出るとき振り向くと誰も居ないはずの家や畑から黒い人型の塊がたくさんこちらを見ているのが見えた。

もう振り向かなかった。
たぶんあそこの集落には人じゃないなにかが住んでいるのだと思う。

関係ないと思うが帰りの船で船長(島の持ち主でもある)がこの辺の島にはよく中国人とかが出没するという話を聞いた。