作業中に事故にあった人から聞いた話。

怪我をした状態で瓦礫の下に閉じこめられた形になって、なかなか救助が来ない。
やっと助けが来て、担架に載せられ、仲間の励ましの中、救急車に乗せられた。
見ると妻と子供も来ていて泣いて喜んでいる。
ああ、助かった・・・。

・・・と、安堵したのもつかの間、気が付くと元の瓦礫の中にいる。
助かったと思ったのは気を失った間に見た夢だった。

この人、助かるまでの十数時間のあいだに繰り返しこの夢を見たそうです。

もう大丈夫だ!という安心感から絶望の渕にたたき落とされる恐怖は筆舌に尽くしがたいそうで・・・。

本当に助かってからも、次の瞬間またあの瓦礫の中で目を覚ますのではないか・・・という不安は長いこと消えなかったと言ってました。