おばあちゃんは優しい人だったけど、老人性痴呆になってしまった。

ある日、母さんが老人介護の勉強のためにテレビを見ていた。
おばあちゃんはもうすっかりぼけているのに「こんなにぼけてしまったら、家族が大変だねえ」と言いながら見ていた。

もうおばあちゃんが箸の使い方も忘れてしまっていたある日。
おばあちゃんがぼける前に痴呆にならないようにとしていた体操をしていた。

「ぼけてしまったら、◯◯さん(私の母)に悪いから・・・」と言いながら、ずっと体操をしていた。

おばあちゃんは優しかった、ずっと家族に気を使っていた。
痴呆が進んでも。